センター・オブ・ジ・アース Journey to the Center of the Earth

2008年 外国映画 2ツ星 SF

「あの本、読んでおけばよかった!」

古典SFをそのまま映画化するのではなく、「古典SFは事実だった」とする切り口はおもしろい。近ごろは宇宙のすべてが解明されたと誤解している人も多いから、こういうセンス・オブ・ワンダーは大切だ。ヴェルニアンが増えることは、科学の進歩に寄与すると思う。
しかしながら劇中に科学的な説明がまったくなかったのは残念。なぜ地球空洞論が否定されたのか。その否定された世界がなぜ実在するのか。それっぽい説明がないと、フィクションに没入できない。

本作は3D映画なので、むやみにオブジェクトが手前に飛び込んでくる。3Dメガネをかけていなくてもびっくりするが、それで映画がおもしろくなったとは言えない。しかし本作は、こういうびっくり感を楽しむ映画なので、ストーリーや設定に文句を言うのはおかしいだろう。遊園地のアトラクションだと思えば、クオリティの高さに舌を巻く。
もともと冒険映画は、映像的快感を楽しむものだから、3Dになって悪いことはないのだが......こーゆー映画ばっかりだと飽きてしまうだろうな。飽きる前から、飽きることを心配になるのは、不思議な感覚だった。

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