グラスハウス2 GLASS HOUSE: THE GOOD MOTHER

2006年 外国映画 2ツ星 家族 狂気

シンプルなこわさ

『グラスハウス』(2001)の続編じゃなく、似たような状況設定による別個の作品だった。
陰謀めいた前作に比べ、本作は直球のサイコパス。「代理ミュンヒハウゼン症候群」の知識はあっても、こうして事例を見せられると怖い。ケースワーカーがいて、親しい人が足繁く通っても、家の中は密室になってしまうのか。少なくとも1人以上の養子を死なせた経歴が問題視されないのは、プライバシー保護のためか? 事件が起こった背景を考えると、さらに気が滅入る。

こうしたサイコパスを排除し、里子の安全を確保しようとすれば、どれほどの社会負担が強いられるのか。プライバシーを尊重した結果、さまざまな悲劇が生まれているような気がする。魔術も陰謀もない分、重い映画だった。

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