アポリア / Aporia: Beyond The Valley (PC) Aporia: Beyond The Valley
2017年 ゲーム 3ツ星 コールドスリープ 文明崩壊後高みを目指しすぎたか
プロット
プレイヤーは墓所のようなところで目覚める。かつて繁栄した文明があったようだが、滅亡したようだ。プレイヤーは光る液体を使うことで、灯りをつけたり、映像を再生したり、扉を開けたり、植物の育成を早めたりする。
デンマークの会社が作った一人称視点の探索ゲーム。戦闘なし。高所からの落下、高熱などで死亡した場合はチェックポイントからやり直し。特徴的なのは、テキストや会話がないこと。操作方法は画面に絵として表示される。
テキストがないから、だれにでもわかる普遍的なゲーム、というわけではない。
プレイヤーは目的をもてないまま、できることをして、行けるところへ行くだけ。光る水は行く先々で補給できるから、あえて節約する意味はない。いわゆる「鍵を見つけて、扉を開ける」の繰り返しだ。
壁画を読み解くことで、この地でなにがあったか、主人公につながる系譜が、なんとなくわかるが、過去は過去。いま、なにをすべきか、なにをすべきではないかの指針は得られない。
エンディングは、ここを去るか/否か、文明を復活させるか/否かで分岐するが、そうと知って選択できない。いや、私がなにか見落としたのか、理解が足りていないのか? そのへんで悩ませるなら、テキストを省いた意味もない。
テキストを省くなら、もっと簡単なストーリーにすべきだったね。たとえば、
★妄想リメイク
プレイヤーはあちこちの遺跡を見て回り、壁画を読み解き、下記の事実を知る。
人間は魔力によって繁栄したが、忌まわしい魔物も生み出してしまった。魔物と戦うため、人間もまた魔物に近づいていった。戦争が終わらなくなったため、魔力の源を砕いた。人間(魔物と区別がつかない)は宝石に変えられ、眠りについた。賢者が目覚め、魔力を復活させる手はずになっている。
あなたは人間を目覚めさせますか?
いや、これもややこしいか。
まぁ、映像は美しく、切ない気分に浸れるゲームではあった。