レッドシーズプロファイル (PS3) Red Seeds Profile

2010年 ゲーム 3ツ星 刑事・警察 殺人鬼

ネタゲームではない

あらすじ

フランシス・ヨーク・モーガンはエキセントリックなFBI捜査官。アメリカ北部の田舎町「グリーンベイル」で起こった猟奇連続殺人事件を捜査するためにやってきた。町に入るなり、ヨークは異次元(常世)に迷い込み、悪霊(シャドウ)に襲われる。しかしヨークは動じることなく調査を開始した。

笑わせるために作ったネタゲームではなく、本気で練り込まれたホラーゲームだった。サスペンスではないが、ホラーと言うほど怖くない。怖さを吹き飛ばすほど、ヨークのキャラクターがユーモラスだから。

ヨークは強烈だ。頭はいいけど、占いをアテにしている。心理にめざといが、空気は読めない。頭の中にいる友人ザックと会話するクセがある。しかも、そのことを隠そうともしない。子どもは好き。天涯孤独のようだが、美女エミリーを女神のように褒め称える。
よくこんなキャラクターを思いつくもんだ。だれかモデルがいるんだろうか。事件そのものより、ヨークが気になって仕方ない。

ゲームとしての評価は低い。グラフィックはPS2並で、とても『ALAN WAKE』と同時期に発表されたとは思えない。8キロ四方の田舎町をオープンワールドで構築しているが、移動が面倒なだけ。マップも見づらい。空腹、眠気、清潔、車のガソリン、耐久力など、余計なパラメータも多い。
しかし駄目でもない。移動中は会話や沈黙を満喫できるし、無精ヒゲが生えることで単身生活者の苦労がしのばれる。テンポよく楽しめないが、その分、町を駆け回って調査している感じがする。たぶんプレイ中は駄目でも、何年か経って思い出すと美化されているだろう。

ヨークがおもしろすぎるので、これ1本きりで別れるのはつらい。ボリューム半分でシリーズ化してほしい。

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