携帯彼氏 Keitai Kareshi

2009年 日本映画 3ツ星 幽霊 電脳

0%(破局)はともかく、100%(成就)も駄目なんて!

携帯電話という新しいがガジェットを使っているが、物語の作りはきわめてオーソドックス。ラストは一段階のヒネリがあって、素晴らしかった。安直というのは簡単だが、ここまでシンプルにまとまったホラー映画も珍しいのではないか。

興味深いのは携帯彼氏のルール。ラブゲージを0%と100%にすると殺されるって、逃げ道ないじゃん! しかし理想的な恋愛に「終わり」はないから、いつまでも1%から99%のあいだをたゆたうことが正解と言えば正解かもしれない。
してみると、主人公の恋愛が成就していなかったこと、また成就したときに終わってしまったことは皮肉と言える。一方でわからないのは、悪霊となったレイプ犯たち。彼らはなぜ女性を殺すのだろう? レイプできないから殺すのか? 理想の恋愛から外れたときにやってくるのも奇妙と言えば奇妙だが、まぁ、悪霊に理屈を求めても詮無きことか。

怖いわけでも、深いわけでもないが、おもしろかった。

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