ホラーを題材にしたコメディ

吸血鬼の規模や能力をまったく考慮せず、木刀やバットだけで乗り込む若者たち。あっけなく捕まって、なんとか脱出できても、まだ「ほっとけない」とか「見捨てるのか」と内輪もめ。こいつらは、命が何個あっても成長しないな。そのくせハイパーパワーで吸血鬼たちを圧倒しちゃうのだから、とんでもない話だ。このシュールな雰囲気は、原作を忠実に再現したもの。ギャグなのかシリアスなのかわからないシュールさが本作の売りだから、そこに文句をつけるのはおかしい。

そうとわかっても「おいおい!」と突っ込みたくなるのは人情だし、それこそが本作の醍醐味だ。そういう意味ではむしろ物足りないくらい。ひょっとして制作者は、本作をサバイバルホラーとして作ったのだろうか?

明を演じる石黒英雄は、どうしても『エリートヤンキー三郎』の三郎に見えてしまう。どんなピンチに陥っても、ミラクルなパワーを発揮するのではと思ったし、実際、発揮された。これはこれで、作風に合っている。

原作を知らず、サバイバルホラーと思って鑑賞した人は、さぞや驚いただろうな。

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