レビュー  1979年04月12日  に発表された 

マッドマックス
Mad Max

3ツ星

噛み合わない対立

カーチェイス、暴力シーンはものすごくショッキング。グロテスクな映像はまったくないが、目を背けたくなる。スピードがもたらす緊張感が強烈だ。本当に息が詰まる。

ストーリーは単純だ。善良な警官マックスは、暴走族との戦いに疲弊し、心の中に「怪物」を潜ませるようになる。ずっと抑え込まれていた「怪物」は、友人や家族の死によって解放される。ただ、それだけの話だ。
しかし演出は変わっている。暴走族は警察と対立しても、マックス個人をねらっていない。マックスがナイトライダーを殺したのも、暴走族がグースやマックスの家族を殺したのも、偶然だった。ゆえに暴走族は、マックスが怒っている理由がわからない。
敵と主人公が、じつは対立していない。ここが多くのアクション映画と一線を画している。暴走族を蹴散らしても、マックスの怒りは消えない。復讐に見えるが、復讐じゃない。マックスが正義を捨て、怪物になっただけなのだ。

書き出すと文学的だが、映像から読み取るのは難しい。構図に気づいたのは4回目かな。それまでは単純なアクション映画と思っていた。
しかしそれでも、この映画の空虚さはわかる。悪党をやっつけても爽快感がない。乾いている。それが本作が注目された理由なのだろう。


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