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[レビュー2006年10月21日に発表された 

父親たちの星条旗

Flags of Our Fathers

政府の手口と民衆の弱さ

はじめて見たときは、わかりにくい映画と思った。時間がぴょんぴょん飛ぶし、登場人物の見分けもつかない。写真に映っていたのは誰か? 硫黄島の戦いはどうなったのか? 混乱しなかったと言えばうそになる。
しかし見終えて時間が経つと、印象が整理されてくる。断片的なシーンをつなぎ合わせた演出は、じつは秀逸だったのかもしれない。

1枚の写真によって「英雄」を演じることになった若者たち。政府の思惑に振り回され、混乱し、苦悩し、抵抗し、そして沈黙する。民衆はイメージだけ追い求め、そこでなにがあったか知ろうともしない。政府の思惑どおりだ。やりきれない現実だ。
この映画は政府の手口だけでなく、民衆の弱さも暴いている。私たちはイメージではなく、事実を求めるべきなのだ。

余談だが、この映画でもっとも気になったのは、艦から海に落ちた若者の行方。どこかで拾われただろうか? それとも? あぁ、気になる。

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