レビュー  1974年12月14日  に発表された 

タワーリング・インフェルノ
The Towering Inferno

4ツ星

見事なバランス

人災を扱ったパニック映画で、人間の醜悪さが強調されすぎると、怒りが湧いて映画に集中できなくなる。しかし本作のバランスは絶妙だった。
ダンカン社長は避難を即決しなかったが、遅すぎたとは言えない。最後まで残ると宣言したのは立派だった。かたや火災の元凶を作った娘婿のロジャーは屑野郎だが、消火活動を邪魔したり、のうのうと生き残ることもなかった。彼らの扱いがちがっていたら、映画の印象は大きく変わっただろう。悪いヤツはいた。しかし戦うべきは炎なのだ。

オハラハン隊長(スティーブ・マックイーン)は、最初から最後まで設計者のロバーツ(ポール・ニューマン)に突っかかる。どこか不自然だけど、前代未聞の二大スターの共演だから、緊張感があるのもやむなし。
ネタバレを含むが、お気に入りシーンをあげる。

  1. 広報部長と秘書が決死の脱出を試みた数分後、消防隊が突入する。
  2. 消防隊員が少年に母と妹を守れと言い「これは男の責任だぞ」と念を押す。
  3. ダンカン社長はとなりのビルのガラスに映る炎で、事態の深刻さを悟る。
  4. ラペリングにおじけづく隊員に、隊長は「それなら先にいけ。それなら巻き添えにしなくて済む」と言い放つ。
  5. 人生で最上の出会いと別れを経験した詐欺師。
  6. 設計者は、「私も残る」という妻を許さず、送り出した。
  7. ヒーローのアイデアは効果的だが、犠牲者ゼロではない。


おもしろかった。

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タワーリング・インフェルノ