サスペリア Suspiria

1977年 外国映画 4ツ星 ホラー モンスター:悪魔 学校

怖いと言うより、不安になる映画

ゴブリンの音楽が繰り返し、繰り返し、繰り返し演奏される。いい曲なんだけど、あまりに単調で、あまりに大音量だ。スクリーンで少女が叫んでるが、曲にかき消されて聞き取れない。さらに光と配色の派手さが、現実感を喪失させる。光と音で、めまいをおこす。

演出に注目すると、ちょっとしたヤリトリがえぐい。むりやり葡萄酒を飲ませたり、シューズを売りつけたり。生徒も先生も、なにかを隠し、なにかに怯えているような雰囲気。魔女とはなにか? なにが起こったのか? そして事件は解決したのか? ストーリーは難解だけど、ぼんやり怖い。かつてなかったタイプのホラー映画だと思う。

期待に反して役に立たなかった学者さんだけど、魔女の実在を「事実」として語るシーンは迫力があった。


ダリオ・アルジェント:魔女三部作
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