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[レビュー2010年10月03日に発表された 

俺の妹がこんなに可愛いわけがない (全12話)

Ore no Imouto ga Konna ni Kawaii Wake ga Nai

桐乃の欠点はオタク趣味だけじゃない

数ある趣味の中で、なぜかオタク趣味は目の仇にされている。予想される批判に入念に対処した本作でさえ、「反社会的である」と批判された。環境犯罪誘因説を盲信する人々の方が、よっぽど社会に悪影響を及ぼしていると思う。そうしたヒステリックな社会通念を皮肉ったところは興味深い。

本作の嫌いなところを挙げれば、なにより桐乃の悪態が挙げられる。罵詈雑言を吐いて暴力をふるう姿は、オタク趣味うんぬん以前に問題だろう。しかし被害者は主人公だけだし、2人の関係をどう見るかで意味は変わってくる。
桐乃が京介をどう思っているかは、劇中で明らかにされない。彼女の視点で物語を見たら、だいぶ印象が変わるかもしれない。

後半、桐乃の特殊性が取り上げられたこともよかった。(なぜ、あんな人の気持ちがわからない馬鹿女がチヤホヤされるのか?) 黒猫やアニメ制作者が抱える悩みは深い。
桐乃の欠点はオタク趣味だけじゃない。欠点をつついて拒絶するか、見返りを求めず受け入れるか。京介の答えが真理かもしれない。

『おたくのビデオ』(1991)や『げんしけん』(2004)と見比べると、世代ごとに悩み方はちがっていて興味深い。


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