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[レビュー2010年10月16日に発表された 

桜田門外ノ変

Sakuradamon incident

関鉄之介の考えがわからない

どうにもパッとしない映画だった。「桜田門外の変」の事前(意味)と事後(影響)が交互に描かれるため、非常にわかりにくい。今をときめく大沢たかおを主役に据えながら、物語の主軸になってないのも拍子抜けだ。

関鉄之介は、どれほど歴史を見通していたのだろう? 井伊直弼を殺害したあとのプランがないように見える。幕府の権威を失墜させることが目的なら、無理に生き延びる必要はなかった。桜田門外の変の意味は繰り返し問答されるが、一定の見解に達していない。それ以前に、生き延びることがテーマになってしまった。だが関鉄之介は、生きてなにを成し遂げたかったのか? なにを見届けたかったのか? そこがわからない。

井伊直弼の描写もステレオタイプすぎる。『龍馬伝』で描かれた吉田東洋のように、当時の人たちにとっては悪だが、歴史的には評価が分かれるような演出がほしかった。

それはそうと、ラストで国会議事堂が映るのはどういう意味だろう? 「現在の井伊直弼を殺せ!」というメッセージか? 

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