レビュー  1931年05月21日  に発表された 

フランケンシュタイン
Frankenstein

3ツ星

強烈なイメージ

2014年に鑑賞。はじめて見たのに既視感たっぷり。理論に酔いしれる天才科学者、嵐の中での実験、純朴だが凶暴な怪物、少女との交流、怒れる民衆の逆襲......。本作を見てない人でも、派生作品を通じてイメージを見てきたはず。1931年当時のインパクトを想像すると身震いする。

ボリス・カーロフが演じる「怪物」も素晴らしい。イメージに合う役者を見つけたのか、役者からイメージをふくらませたのか。いかつい顔も怖いが、背の高さに圧倒される。彼からすれば、少女なんて人形みたいなものだ。映像も美しい。多くをセットで撮影しているため、構図が練られている。こうした美しさは、近代映画で失われつつあると思う。

原作の要素はほとんど残っていないが、人造人間の悲哀をわかりやすく描いている。怪物が凶暴なのは犯罪者の脳(ABNORMAL BRAIN)を使ったためとされるが、常識や知性に劣るだけで、邪悪ではない。つまり生前のパーツは人造人間の性質に影響しないわけだ。このあたりも掘り下げるとおもしろいかも。

ストーリーは散漫で、盛り上がらない。シーンの撮影に注力するあまり、全体を俯瞰する余裕がなかったのか。ぶっちゃけ、おもしろい映画ではない。しかし、いろんな刺激を受ける作品である。「映画」が好きななら、見て損はないだろう。

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