レビュー  2011年01月28日  に発表された 

ザ・ライト エクソシストの真実
The Rite

3ツ星

主人公のドラマはどこへ?

ひとりの青年がエクソシストになるまでを描いた物語。マイケルは悪魔どころか神さえ信じておらず、その視点は親しみがもてる。携帯電話や精神医学といった要素が、21世紀を感じさせる。科学的知見をもった現代人は、エクソシストをどう見るのか? どう受け入れるのか? そもそも悪魔は存在するのか?
物語が向かう方向が見えず、ハラハラしながら見た。

しかしあんがい、ストレートだった。悪魔は実在するし、エクソシストは人々のために戦っていた。主人公は信仰を取り戻し、メデタシメデタシ。なんの感慨もない。
マイケルにはトラウマがありそうだったけど、よくわからなかった。幼少のころから死体に接し、死体に並々ならぬ愛情を示す父の存在は、彼の人格形成にどんな影を落としたのか? 葬儀社を継がず、神学校に入った理由は? それらの枝葉が、じつは幹に繋がっていないとわかったときはショックだった。
なによりアンソニー・ホプキンスは存在感がありすぎる。そこは本題じゃないだろう。

どうやっても悪魔の実在を証明できず、逆に悪魔憑きは科学的に説明できたらおもしろかっただろう。妊娠した少女の奇行は父親にレイプされたショックから。子どもの予言はでまかせ。ルーカス神父は、少女を救えなかった自責の念から精神を病んだ。どこを探しても悪魔の影も見つからないが、エクソシストは必要という結論が出たら感動したかもしれない。

さておきタイトルは「light」や「right」じゃなくて、儀式を意味する「rite」だった。これがわかる日本人がどれほどいるだろう? 『儀式』もしくは『エクソシストの真実』にすべきじゃないかなぁ。

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ザ・ライト エクソシストの真実