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[レビュー2011年07月29日に発表された 

カシマさんの呪い -封印された都市伝説-

Kashima san no Noroi

もう1つの解釈がこわい

ジャパニーズホラー定番・黒髪ロングの女性が襲ってくるだけの映画。火傷はあるが、四肢の欠損や、都市伝説にまつわる特徴はない。安直だ。オカルトマニアが与太話を動画にしたり、ウメハラがカシマさんになったり、わけがわからない。秋山莉奈は映画に恵まれないなぁ。

もう1つの解釈に戦慄する。涼子の言動は最初から不自然だった。あれほどの美女が、なぜボロボロの服を着ていたのか? 存在しない母親への電話は、なにを意味するのか? 有名大学を卒業しながら就職できなかった理由は? ラストは都合もよすぎる。
カシマさんを生み出したのは涼子だろう。ゆえ涼子が「あなたは存在しない」と言ったことでカシマさんは消えたのだ。このプロットで物語を整理してみよう。

妄想リメイク

涼子は派遣清掃員。汚らしい格好をしているが、よく見るとモデルのように美しかった。ある会社の御曹司がそれに気づき、涼子を正社員として雇用する。御曹司はこうやって若い女性をコレクションする趣味があった。

社員寮には美人の先輩社員が4名いた。彼女たちも御曹司に飼われているペットだが、美貌しか取り柄がないので現状に甘んじていた。彼女たちは、より若く、より美しい涼子を警戒する。しかし涼子が大手銀行から追い出されたことや、向精神薬を服用していることから、自分たちと同じ「行き場のない女」と考え、受け入れる。
酒の席で、A子が「カシマさんの呪い」を話すと、涼子は異常なまでに怖がった。

その日から先輩たちの不審死が相次いだ。涼子は呪いのせいと恐怖する。御曹司が慰めても錯乱するばかり。御曹司はやりたい気持ちを、A子で発散する。

涼子が犯人と示す証拠が見つかり、社員たちの排斥がはじまる。警察の事情聴取に、涼子が「呪いのせいです」と答えたことで疑惑が深まる。証拠不十分で解放されても、社員寮に帰れない。やむなく夜の会社で横になる。薬を飲もうとしたとき、御曹司に止められた。隠れていたA子が引っぱり出される。

御曹司は真相を暴く。最初の事故は偶然だったが、それ以降はA子が仕組んだ殺人だった。A子はライバルを殺し、その罪を涼子になすりつけるつもりだったのだ。涼子は、すり替えられた毒を飲んで自殺するというシナリオだった。
しかし涼子は納得しない。A子には実行できない事故がある。やっぱり呪いなんだと叫んだとき、カシマさんが現れ、A子と御曹司が殺された。涼子は、お母さんに教わったまじないの言葉で事なきを得る。

涼子は病院で目を覚ます。犯人はA子とされ、被疑者死亡のまま書類送検された。社員たちは涼子に非礼をわびた。また創業者に気に入られ、部長として抜擢された。辣腕をふるう涼子に、社員たちが敬意を払う。すべて涼子が望むとおりになった。
社員のひとりが、涼子の母親はすでに死んでいること、前職の銀行でも同じような不審死が相次いだことを聞かされ、戦慄する。

こんなんでいいんじゃない?

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