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[レビュー1979年01月20日に発表された 

悪魔が来りて笛を吹く (西田敏行#1)

The Devil Comes and Plays His Flute

西田のユーモラスも通じない

2019年に鑑賞。西田敏行は当時32歳で、女性のまえで照れたり、抜けたところは、西遊記(1978)の猪八戒を彷彿させる。椿美禰子(斉藤とも子)が血統を呪ったとき、「ぼくだって流れてますよ、かなり汚いのが!」と言うのは笑えた。「西田敏行らしさ」が出るシーンはいいが、ふだんの佇まいに「金田一耕助らしさ」は感じられない。難しい顔をしても、なにも考えてないように見える。
金田一は流されるだけで、意思を感じない。だからラストで、親友の等々力警部に「ぼくは警察じゃありません(だから捜査に協力する義務はない)」と言うのは驚いた。警部も反応に苦慮していたが、あまりに唐突。悲劇を食い止めることができず、どうあるべきだったか示せないなら、だまって推理すべきだった。

「天銀堂事件」はさらりと流され、印象に残らない。金田一が登場し、事件が起こり、捜査がはじまるが、なにが問題で、なにを探しているのか追えない。椿秌子(鰐淵晴子)は近寄りがたく、椿美禰子(斉藤とも子)はすぐ抱きついてくるが、どちらにも好意を感じない。うむむ。
終盤、思い出したかのように金田一が謎解きするが、事件の注目点が見えてないから、「そうだったのか!」と膝を打つこともない。あとに残るのは、近親相姦がもたらす悲劇だけ。

なぜ西田敏行を起用したのだろう? 「八つ墓村」渥美清も本編の出番は少なく、金田一耕助と言うより渥美清がウロウロしていたが、最後の語りで挽回された。「悪魔が来りて笛を吹く」の西田敏行には、そうした見せ場がない。西田の明るさをもってしても、本作の陰鬱さは払拭できなかった。だったらなぜ起用したのか? それこそミステリーである。

椿美禰子(斉藤とも子)。18歳。幼いが、がんばって大人になろうとしている少女。地味だけど芯の強さを感じる。
菊江(池波志乃) ... 食事を別にするなど、身分の差がはっきり描かれる。けらけら笑う。着物。場を乱す。公丸が死んだショックの反動か?
みんな態度悪い。

音響。
等々力警部。親しそうに見えるが、じゃれ合いが足りない。

金田一が馬鹿。
等々力警部に「馬鹿! 馬鹿!」と連呼される。
等々力警部の現場指揮もいいかげん。華族の対応もひどい。

防空壕から宝石が見つかる。
「わかってます。事件に描いんけ居ないことでしょ。わかってます」
しかし観客はわからない。

金田一のおかみさんは、声が高くなくていい感じ。
「ごゆっくりぃー」

遺書が描かれた日付に大声。
「わかりません」
等々力(警部) - 夏八木勲 態度がでかい。
金田一を小馬鹿にする。関係者にも威圧的。
金田一はすり寄るように情報を聞き出す。

笑い話をしながら三島に聞き出す。いやな感じ、

海に飛び込む。

「私の身体の中には虫がいるの。」
お母様のこと好きになろうとしてたのに!
18歳。
泣きはらした目
おかみと友だち
出番もなければ、活躍もない。

主人が死んだことがもっと嬉しい
砂占いのトリックが最後に明かされる。
いまそれ重要?
ひらりと投身自殺。
渦潮へ。


お種は小夜子と同一人物であり、東太郎(治雄)との複数犯行である。
東太郎の指が欠損しているという設定は無く、したがってフルートの運指に関するトリックも無い。
東太郎とお種は椿家でも兄妹と認識されている。
三島東太郎という偽名の由来は不詳だが、戦争中に英輔の当番兵だった人物(故人)の息子ということになっている。
原作とは逆に、治雄は利彦と妙海尼(俗名は駒子ではなく妙子)の子であり、小夜子が利彦と秌子の子供である。
治雄と小夜子は互いに異母兄妹であると知らされても別れることができず、小夜子はお腹に子供を宿したまま手首を切って自殺しようとした。治雄が自殺を止めるが、苦しみとショックのあまり彼女は流産した。
妙海尼の死因は、息子・治雄の犯行を知っての首つり自殺に変更された。原作で妙海尼を殺害する飯尾は神戸や淡路島に現れない。
秌子は鎌倉の別荘で治雄と小夜子の怒りと憎悪をぶつけられ、窓から飛び降りて自殺した。
砂浜で服毒による心中を図り、先に息絶えた小夜子の後を追うように虫の息の治雄の心情を慮り、金田一は妙海尼の自殺の事実を伏せて淡路島の母親は元気だと嘘をついて安心させた。


金田一耕助
石坂浩二
渥美清
古谷一行
  • 名探偵・金田一耕助シリーズ
  • 1.本陣殺人事件(1983)
  • 2.ミイラの花嫁(1983)
  • 3.獄門岩の首(1984)
  • 4.霧の山荘(1985)
  • 5.死仮面(1986)
  • 6.香水心中(1987)
  • 7.不死蝶(1988)
  • 8.殺人鬼(1988)
  • 9.死神の矢(1989)
  • 10.薔薇王(1989)
  • 11.悪魔の手毬唄(1990)
  • 12.魔女の旋律(1991)
  • 13.八つ墓村(1991)
  • 14.悪魔が来りて笛を吹く(1992)
  • 15.女怪(1992)
  • 16.病院坂の首縊りの家(1992)
  • 17.三つ首塔(1993)
  • 18.迷路の花嫁(1993)
  • 19.女王蜂(1994)
  • 20.悪魔の唇(1994)
  • 21.悪魔の花嫁(1994)
  • 22.呪われた湖(1996)
  • 23.黒い羽根の呪い(1996)
  • 24.幽霊座(1997)
  • 25.獄門島
  • 26.悪魔の仮面(1998)
  • 27.悪霊島
  • 28.トランプ台上の首(2000)
  • 29.水神村伝説殺人事件(2002)
  • 30.人面瘡(2003)
  • 31.白蝋の死美人(2004)
  • 32.神隠し真珠郎(2005)
鹿賀丈史
豊川悦司
上川隆也
稲垣吾郎

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