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[レビュー2012年01月10日に発表された 

あの夏で待ってる (全12話)

Waiting in the Summer

あの夏はもう終わった

『おねティ』スタッフが作ったオリジナルアニメ。舞台も、キャラクターも、ストーリーも、『おねティ』そっくり。なので中盤以降は『おねティ』の関連性に注意が向いた。なのに最終回で外された。「似てるのはファンサービス」というコメントが出たそうだが、ここまで似せてそれは通用しない。『おねティ』ファンを刺激することで、話題性を演出したかったのか? 悔しいけど、うまいやり方だ。『おねティ』の続編と明言するより高い注目を集められたと思う。あざとい。

ストーリーは普遍的な恋愛話で、宇宙人を登場させる意義はまったくない。しかしSFファンは、恋愛の進捗より状況設定が気になってしまう。なぜイチカは「場所」の捜索を優先せず、のんきに高校に通うのか? 映画に出演することや、海人に関わることは、「場所」の記憶と関連性があるのか? いくつもの仮説を立てたが、すべて吹き飛んだ。恋愛の進捗こそがすべてだった。

宇宙スケールの問題を抱えながら、海ではしゃいでいる若者たちを見ると、やるせない気持ちになる。おまえらの問題なのに、おまえらが真剣にやらなくてどうする! まぁ、ヒガミみたいなものだ。同時期に放送された『Another』にも海ではしゃぐエピソードがあったから、青春の恋愛に海は欠くことのできないシーンなのだろう。だが私の青春に、そんなシーンはなかった。私の夏はもう終わったし、誰も待ってない。

ラストはきれいにまとまっているが、個人的には、同人誌「ドラえもんの最終回」のように、自力でワープ航法を開発するくらいの意気込みを見せてほしかった。
こうして見ると、本作は『時をかける少女』の男女逆転版とわかる。『時をかける少女』は結ばれない切なさを描いたが、本作は他力本願で結ばれている。男として、それはちょっと、どうなのかなぁ。

女の子はかわいかった。本当にかわいかった。実在のする長野の情景も素晴らしい。できればオリジナルの、新しいストーリーで見たかった。

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