アメリカ文化は宇宙人に毒された?

小ネタ満載のSFコメディ。ストーリーは想定の範囲内で、見るべき点はない。宇宙人ポールのキャラクターはおもしろいけど、いささか独善的で、私の好みじゃなかった。

気に入ったのは、宇宙人がアメリカ文化に毒されているのではなく、その逆だったこと。近代アメリカの戦争、個人主義、フリーセックスの蔓延は、こいつのせいだったのか。ポールを悩まされる「不寛容な創造論」は、人類の本能的な拒否反応かもしれない。とはいえ人類オリジナルの創造論と、宇宙人伝来のハリウッド文化じゃぁ、選ぶまでもないが。

ポールを批判する人がいないのは片手落ち。ルースがあっという間に洗脳されてしまったため、偏りが補正されない。キリスト教原理主義者を、実証で論破してほしかった。応援の捜査官2名も後半は凶暴になるが、理由がわからない。華々しく登場したボスも大人の事情を語ってくれない。で、抹殺。ちょっと極端ではないでしょうか? 
ポールは60年前に事故を詫びることで、ぐぐっと好感度を上げる。取って付けたような話で、ウソっぽく感じる。連れていくならSF作家の方だろう。友人を出し抜くチャンスだったのに。

おもしろかったけど、コメディで終わってしまったのは残念。もうちょい、やれたと思う。

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