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[レビュー2012年04月17日に発表された 

リーガル・ハイ (全11回)

Legal High

法曹界のブラックジャック

堺雅人のマシンガントークがくせになる。「暴力」の域に達しており、有効な防御策がないことに戦慄する。ヒロインの正義はあまりに弱く、あまりに不自由だ。と言うか、かっこいい正義によっているだけで、公平という意味での正義じゃない。
両極端なふたりに目を奪われるが、周囲を囲む人々にも正義や誠実さはない。おもしろいんだけど、これでいいのか、悩ましく思う。

最終回でいよいよパターンが覆るかと思いきや、そんなことはなかった。半端な妥協をしなかったのは痛快だ。そしてますます古美門が敗れるところを見たくなる。続編への期待が高まる。

手塚治虫のブラックジャックは、天才外科医でありながら医師免許がなく、法外な手術料を請求する金の亡者だった。それでも高潔な魂をもっていたことから、ヒーローと讃えることができる。
一方、古美門の魂は歪んでおり、その技量は認めても、賞賛することはできない。古美門はあまりに強く、あまりに幼い。だがそれは、人間として駄目というわけじゃない。
弁護士も人間であり、ヒーローや聖人ではない。「こうあるべき」を押しつけても、法の力学は揺らぎもしない。そんな現実を思い知らされるテレビドラマだった。

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