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[レビュー2011年10月19日に発表された 

相棒 Season 10 (全19話)

Aibou 10

シリーズの先が読めない

どんなにおもしろいエピソードをも、量産すれば飽きられる。相棒シリーズのすごいところはシリーズ単位で飽きられない工夫を凝らしていることだろう。物語のスタイルを変える、社会問題をテーマにする、有名人ゲストを起用する、過去のゲストを再登場させる、「相棒」を交代させる、劇場版と連携する、環境を変化させる(官房長という後ろ盾をなくす)──。憎らしいほど巧みだ。

  1. 贖罪 ... 思えばこれが伏線だった。
  2. 逃げ水 ... 被害者家族だけでなく、加害者家族も不幸になる。
  3. 晩夏 ... 覚悟して毒をあおった方が生き残る皮肉。
  4. ライフライン ... 債務者に取り立てをやらせる恐怖のシステム。
  5. 消えた女 ... 売春も派遣社員の時代ですか。
  6. ラスト・ソング ... 研ナオコの演技はしょぼいが、存在感はべらぼう。
  7. すみれ色の研究 ... トリックは予想外、お芝居は想定の範囲内。
  8. フォーカス ... 過激な写真を撮る人が、それを好きとはかぎらない。
  9. あすなろの唄 ... 米沢は、右京を殺す動機のある男の上位にランキングされるね。
  10. ピエロ ... 元旦スペシャル。ネタ的に2時間はきつい。
  11. 名探偵再登場 ... 能力は高くないが、優秀な探偵だった。
  12. つきすぎている女 ... 『ぶなの木屋敷の怪』のような話。途中で先は読めたけど、ラストは意外。なるほど、そこに落ち着きますか。
  13. 藍よりも青し ... 技術の継承と不法就労。今ひとつ。
  14. 悪友 ... ズッコケ3人組の復活。まぁ、コメディ。
  15. アンテナ ... 米沢の相棒登場。うざい。
  16. 宣誓 ... いまいち。神戸退場に向けた足場固めか。
  17. 陣川、父親になる ... 陣川、いつもどおりうざい。
  18. 守るべきもの ... 存在しない機密のために死にたくない。
  19. 罪と罰 ... SFチックなエピソード。ややテーマがぼけた。

シーズン10で印象的だったのは第2話「逃げ水」のラスト。灼熱地獄を超然と歩く右京とたじろぐ神戸の対比が見事だった。それから第3話「晩夏」もいいね。右京も織絵(三田佳子)が互いの過去を隠さず、しかしすべてを見せず、ほんのり親しくなっていく。事件の顛末もいい。罰しないことも1つの罰かもしれない。生き残った方に同情する奇妙な決着だった。


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