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[レビュー2012年01月27日に発表された 

ザ・ワーズ 盗まれた人生

THE WORDS

多重構造の意図がわからない

作家志望の若者(ロリー)が、拾った原稿を自分名義で発表してベストセラー作家となる。そこへ、原稿を書いたという老人が訪ねてきたことで、若者は自責の念に囚われる。

ここまで「あらすじ」で読んでいたので、前半パートはかったるかった。妻といちゃつき、親に金を借りるロリーに感情移入するのは難しい。処女作以外は彼の著作であり、才能はあったそうだが、疑わしく見える。
老人の語る「窓辺の涙」パートもまた、主題が見えない。ロリーと老人を対比させる構成だと思っていたが、そうでもないようだ。「言葉を奪うなら、苦しみもいっしょに背負え」とか「創作活動の源である妻より、言葉を愛した」といったセリフは鮮烈だが、共感しづらい。老人はなにを託そうとしたのか?
さらに難しいのは現実パートだ。成功した作家(クレイ)は自分の罪を告白しているのか? なぜそれを若い女に語るのか? なぜ彼女を抱こうとして、なぜ途中でやめたのか? ロリーや老人の話と噛み合わない。

よくわからない作品だった。

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