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[レビュー1956年03月06日に発表された 

1984 (マイケル・アンダーソン監督)

1984 / Nineteen Eighty-Four

あるいは小説を読むまえに観るのもアリ

原作の恋愛要素だけ抜き出して、シンプルにまとめている。原作を読んだ人には物足りないだろうが、あんな詳細な世界設定を映像化したら、どれほど予算と時間を奪われるか。小説は小説、映画は映画と切り分けたのは英断だ。ウィンストンが「例の本」を説明しようとして、ジュリアに興味ないと切り捨てられるシーンは、うまいなぁと感心した。

個人的には、ジュリアがウィンストンに惚れるキッカケになった空襲シーンや、将来を暗示する愛情省で矯正された人と遭遇するシーンはうまい。
「1984年のロンドン」の情景は、古い映画だし、特撮技術も乏しいから、それほど大きく描かれない。しかし荒廃した町並みや、コンピュータで管理される職場はきっちり作られている。足りないところは想像で補完しよう。

細かいところではオブライエンがオコナーに、エマニュエル・ゴールドスタインがカラドールに変わっている。アメリカ公開版のラストはウィンストンとジュリアが拷問に最後まで屈しなかったとか。酷評されたそうだが、見てみたい。

よい映画化だった。この映画でストーリーを学んでから原作を読むほうが、すっきり理解できるだろう。

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