トーク・トゥ・ザ・デッド TALK TO THE DEAD
2013年 日本映画 2ツ星 怪談救えねぇ
「死者と通話できるアプリ」なんてベタなネタで、映画を1本撮るなんて無謀だ。同じ状況設定で異なる顛末を見せるオムニバス形式なら楽しめただろうに。死者との会話なんて、古今東西さまざまなバリエーションが有るだろう。しかし物語を見るかぎり、ストーリーの広がりは期待できそうにない。
主人公は美しく、善良で、けなげに描かれるが、結局、だれにも心を開かず、弟からも「生きて」と願われなかった。しかも唯一の願いが母親を道連れにすることなんて、ほんとに救いがない。
アプリを教えてくれた頭の弱いデリヘリ嬢と、主人公を心配する男はよかった。落ち着いて周囲を見れば、絶望する必要なんてなかっただろう。つくづく、救いのない話だった。