レビュー  2013年04月09日  に発表された 

クロユリ団地 序章 (全12話)

2ツ星

ミノルくんって、なんなの?

2017年、ニコニコ動画で一気に鑑賞する。1話30分×2で1エピソードだから、通算6つのエピソードで構成される。各話に題名がないのは、制作者のやる気が乏しいせいだろうか?

私は『クロユリ団地』本編も観ているが、あれは前田敦子の狂気を描いた映画だから、事件があった場所(クロユリ団地)やモンスター(ミノルくん)に魅力はない。さっぱりない。まったくない。だからスピンオフなんて、企画段階からまちがっている。まぁ、邦画の未来を考えない宣伝活動なら、まちがいではない。

それにつけてもミノルくんは魅力がない。ミノルくんが起こすさまざまな騒動を観ても、やっぱり能力や性格がわからない。遊んでくれた相手を殺したり、殺さなかったり。はたまたクロユリ団地から離れたところに父親を作ってみたり。霊能力者を追い回したかと思えば、自殺志願者は見逃している。一貫性がない。同系統に俊雄くん(『呪怨』に登場する白塗りでパンツ一丁の少年。無敵。)という巨人がいるから、なにかしら個性がほしいところだ。
最終話でミノルくんの「死の真相」が明かされるけど、なんの感慨もない。悲劇は悲劇だろうが、強力な幽霊が生まれた理由とは思えない。というか、ミノルくんは強力な幽霊なのか? よくわからない。ホラー映画のモンスターでありながら、これほど個性がないのも珍しい。

  1. 第1-2話 ... ミノルくんと遊んでいた女性が飛び降り自殺する。
  2. 第3-4話 ... ミノルくんと遊んでいた女子高生が衰弱する。
  3. 第5-6話 ... ミノルくんはクロユリ団地を離れたところに別宅を用意していた。
  4. 第7-8話 ... ミノルくんと遊んでいた妊婦が精神を病む。
  5. 第9-10話 ... ミノルくんが心中する一家の娘を見逃してやる。
  6. 第11-12話 ... ミノルくんの母親はダメ女だった。

どのエピソードも前半はおもしろいが、後半でがっかりする。ハッキリしない結末が多く、全体的にふわっとした感じ。

低予算で制作されたらしく、特殊撮影はほぼない。血糊さえわずか。なので足りないところは絶叫と効果音、恐怖に歪む顔芸、色付きライトでやりくりしている。それでも足りないところは、イジメとか育児放棄とか、人間のいやーな部分で埋める。観ていてストレスが高まるばかり。まだ足りないため、「前回のあらすじ」を多めに盛ってある。

「ミノルくんに魅力がない」とか「企画段階でまちがっている」と、文句をいうのは簡単だが、限られた予算と時間で撮影するスタッフは大変だろうなぁと想像する。しかしそれで「邦画のホラーは大したことない」というイメージが定着したら、めぐりめぐって自分が損するだろうに。それでも作れと言われれば作らざるを得ない。大変だよなぁ。

そろそろ邦画ホラーに見切りをつける時かもしれない。

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クロユリ団地 序章 (全12話)