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[レビュー2013年05月03日に発表された 

死霊のはらわた (リメイク)

Evil Dead

シリアス一辺倒じゃダメなのよ

昨今、往年のホラー映画のリメイク/リブートがブームになっているが、ついに『死霊のはらわた』も俎上に載せられた。あまり期待していなかったが、案の定、微妙な出来栄えだった。
映像はクリアだし、特撮はリアル。また過去の魔女狩りや、ミアをドラッグ依存症としたことで、ドラマがぐんと深まっている。オリジナルを尊敬しつつも、新しい境地を目指そうとしたことが伺える。

でもこれはちがう。『死霊のはらわた』を名乗るなら、コミカル演出は外せない。登場人物はこれ以上なく真剣なのに、滑稽に見えてしまうところが『死霊のはらわた』の魅力だ。そこを外すならオリジナルタイトルでやるべきだ。

友人を殺し、その死体をバラバラにするなんて、自分が生き残るためでもやれることじゃない。恐怖と痛みの連続によって常識が崩壊し、なかば発狂するからこそやれるわけだが、本作はそうした積み重ねがなかった。神の視点である観客は、痛々しい人体破壊のラッシュを見ているが、登場人物は自分の身に起きたことしかわからない。死ねば経験はリセットされる。
オリジナルは1人の主人公が徹底的に追い詰められるから、観客との一体感が高かった。しかし本作の主人公ミアは、途中意識を失っていたので、いきなり目覚めて覚悟が決まるとは思えない。ミアを主人公にするなら、悪霊に取り憑かれてはならなかった。

すでに続編の制作が決まっているようだが、期待度は低いなぁ。

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