レビュー  2000年02月18日  に発表された 

ピッチブラック
Pitch Black

3ツ星

いまいち

ヴィン・ディーゼルの出世作らしいが、彼の魅力が描かれたとは言いがたい。スペースオペラで、特殊能力をもつ主人公なのに、『ワイルド・スピード』(2001)や『トリプルX』(2002)に登場する人間より不自由に見えるのは皮肉だ。そのくせ態度は大きいから、いっそう弱々しく感じる。女性への態度も煮え切らない。やっぱり漫画『コブラ』のようなヒーローが見たかった。

世界観も中途半端。囚人の1人にイスラム教徒を加える必要があったのだろうか? リディックがいちいち神の存在、宗教の役割を否定するのも引っかかる。極限状況で、わざわざ周囲と不和を起こしてなんのトクがある。

正体不明の怪物に襲撃され、次々に仲間が殺されながらも、決死の覚悟で脱出する基本ストーリーは、ぶっちゃけ凡庸で、見どころがなかった。怪物に特別な存在意義がなかったのも大きい。

リディックの合図で踏み出したら怪物に襲われ、「行けるって言っただろ!」と怒る仲間に、「行けそうだと言ったんだ」と答え、しばし様子を見てからふたたび、「行けそうだ」と言うのはおもしろかった。こういうノリは好き。

続編である『リディック』(2004)は先に見ちゃったが、本作が好評で制作された続編が、どうしてファンタジーワールドになったのか理解できない。

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