サプライズ You're Next

2011年 外国映画 3ツ星 ヒーロー 殺人鬼 痛い

好きだが、足りない

あらすじ

人里離れた別荘で、家族パーティーを楽しむ10人(父、母、長男、長男の妻、次男、次男の彼女、三男、三男の彼女、長女、長女の彼氏)。夜、クロスボウが飛んできて長女の彼氏が殺害される。パニックになる家族を、次男の彼女エリンが冷静に避難させる。やがて動物のマスクをかぶった不審者が入ってくる。

こーゆー、弱そうなキャラが危機的状況で真価を発揮する展開は大好き。

なんだけど映画の興奮はいまひとつ。まず矢が飛んで来るまでの30分が退屈。10人をそれぞれ描写してるけど、個別認識できないまま状況がはじまる。家族の動きに個性はなく、まさしくキャーキャー騒いで殺されるだけ。ほかの家族が腕力を誇ったり、エリンの弱さがからかわれることもない。まったく無駄な30分だ。個別認識が必要なら、ペアルックでいいのだ。

不審者も個性がない。予告編でキツネ、トラ、ヒツジの3人と紹介されたが、劇中だと個別認識はおろか、何人いるかもわからない。最初の1人が油断してやられるのはいいが、後続は慎重になるべき。プロが本気で襲ってきてこそ、エリンの強さが際立つ。
エリンも実戦経験はないらしく、いろいろ苦戦しちゃうのも残念。こういうプロットなら、難民キャンプ出身の元傭兵とかで、「戦いは飽きたのさ」といえるほど強くていい。裏切り者がいることに気づき、罠を仕掛け、逃げる不審者を追い詰め、泣いて赦しを乞うところを躊躇なく殺してほしい。

プロットはいいので、また誰か作ってくれないかなぁ。

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