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[レビュー2014年02月14日に発表された 

NaissanceE (PC)

『BLAME!』疑似体験ソフト

一人称視点のSFアドベンチャー。果てしなく広がる都市空間を孤独に探索する情景は、弐瓶勉の『BLAME!』を彷彿させる。というか、そのもの。『BLAME!』も説明不足な作品だが、ネット端末遺伝子を探す」という目的と「重力子放射線射出装置」という武器があった。本作はなにもない。自分はだれで、ここはどこで、なにをしたいのか? 最後までわからない。

「雰囲気を楽しむゲーム」と言えば聞こえがいいが、要するに練り込み不足だ。たとえば、こんなプロットはどうだろう?

妄想リメイク

プレイヤーは巨大な都市空間の管理端末。各エリアに出没する幽霊を見つけ、駆除するのが仕事。幽霊は、かつてここに人が住んでいたことの名残だが、現在は不要なので除去するのみ。

妄想リメイク2

プレイヤーは巨大な都市空間を、ひたすら上へ上へと登っていく。「空」を見るために。しかし上層へ行くほど道は複雑になり、不可解な妨害を受けた。

目的設定なんていくらもできそうだ。

オブジェクトが簡素なのは、遠くまでレンダリングするせいだろうか? しかし開けた場所はわずかで、ほとんど狭い空間を行き来する。地図もないから、現在地もわからない。

高所から落下すれば死ぬし、スタミナが切れると呼吸が荒くなるが、「景観を楽しむ」ことが目的なら不要な制約だ。主人公は落下でダメージを受けないとか、いっそ飛べちゃってもいい。巨大な都市空間があっても、すみずみまで見ることができなければ背景と同じだ。

地上(?)に出てからは『風ノ旅ビト』のような雰囲気になり、抽象的なエンディングを迎える。なにもわからないし、達成感もない。まぁ、そんなことだろうと思ったが、そんなことだったか。

果てしない吹き抜けとか、果てしない階段とか、魅力的なポイントもいくつかあったが、それしかないのは残念だった。



Steam: NaissanceE

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