「死ねがな、目抉ろ!(めくじろ)」

「1967年制作の幻のアニメが発掘された」というコンセプトで制作された短編アニメ。わざと画質を落としたり、当時活躍していた声優を起用するなど、妙に凝っている。第2話「水銀ギツネの逆襲」が欠番になっている設定も、闇が深い。

内容は高度成長期における九州各地を舞台とした妖怪アクション。暗闇三太は正義にも人間にも興味はなく、大王の命令をたんたんと処理するだけ。山野を切り崩し、公害を垂れ流し、文化財を破壊する人間への批判的なセリフもあるが、「好きにすれば?」というスタイルはおもしろい。半世紀前で、人間外からの視点が、クッションになっている。
しかしストーリー、キャラクターは整理されておらず、よくわからないシーンが多かった。原作に忠実な「墓場鬼太郎」(2008)も意味不明だが、妙な魅力があった。「それっぽい」ものであって、「それ」でないのは切ない。

おもしろい切り口なので、まただれか作ってくれないだろうか。

Share