レビュー  2014年06月13日  に発表された 

ヒックとドラゴン2
How to Train Your Dragon 2

4ツ星

1本の映画に盛り込めるプロットじゃなかった

本作には3つのポイントがある。
1つ目は進化したバイキング社会──。竜たちとの共生によって技術が進歩し、ドラゴンレースといった娯楽も開催された。ヒックはウィングスーツを開発し、ナイト・ヒューリーと遠くまで飛んで世界地図を埋めていく。またドラゴンを手懐ける方法も編み出された。5年前からは想像もできない変化だ。

2つ目は母親との再会──。ヒックより前に竜たちとの共生を唱えた人物がいたことはリアルだ。ではなぜ母親(ヴァルカ)は失敗し、息子(ヒック)は成功したのか? 母親は「わかりあえる」という信念が先で、息子は「わかりあえた」という実証が先だったためだろうか? 詳しく描かれてないが、とても重要なテーマだと思う。

3つ目は技術の悪用──。ドラゴは竜たちを操って、世界征服をもくろんでいる。つまり竜たちに親愛の情がなくても、手懐ける技術は有効なのだ。竜たちを道具として使う姿は、ヒック親子にとっては許すことのできない存在だ。ヒックとナイト・ヒューリーとの信頼関係が呪縛を打ち破る展開は興奮するが、いささかご都合主義であり、テーマがぼけている。また、母親の巨竜が勝てなかったことの対比もできてない。

竜を家畜か友だちか? このテーマを活かすには映画の尺が足りなかった。なのでちょっとまとめてみる。

妄想リメイク

あれから5年。「竜を手懐ける技術」が確立されたことで、バーグ島の暮らしはいっぺんした。しかしヒックは、竜を家畜として使役する人たちに疑問をもっていた。もちろん、竜がもたらす経済効果は大きく、いちいち時間をかけて信頼関係を築くのは非効率だが、それでも納得できない。

ある日、ヒックは母親と再会する。母親は「竜たちとわかりあえる」という信念が強すぎて、実例を示すことができなかった。母親は長い時間をかけて竜たちと打ち解けたが、その生活は原始人のようで、これまたヒックは共感できなかった。

そこへドラゴの軍勢が攻めてくる。ドラゴの「竜を手懐ける技術」はバーグ島より高いレベルにあって、竜たちは彼の支配に抵抗できなかった。しかしヒックとナイト・ヒューリーの絆によって、ドラゴを打ち破ることができた。

平和を取り戻した島で、「竜を手懐ける技術」の是非が問われた。母親は技術の放棄を進めるが、ヒックはいずれドラゴのような者があらわれるから技術を放棄すべきではないと言う。しかし竜たちへの親愛の情は不可欠で、そうした教育をしていくと決める。この方針に島のバイキングは賛同。あらためてヒックは村のリーダーとなった。

このまま作ると長くなるから、1クールぐらいのシリーズものにしてほしいかったかな。

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ヒックとドラゴン2