レビュー  2016年10月05日  に発表された 

夏目友人帳 伍 (第5期-全11話)
Natsume's Book of Friends Go

4ツ星

モラトリアムの日々

気がつけば第5期。レイコさんの過去とか、友人帳の始末とか、夏目の進路とか、シリーズ全体を通じたテーマに進展はなく、いつもの日常がつづく。
それでいて夏目は、こうした日々が永遠ならざることを覚悟している。覚悟しているが、焦っていない。いずれ進路を決めなくてはならないが、もう少しこのままでいたい、まるで高校生のような気持ち。まぁ、高校生だから当然か。

妖怪たちも別れを覚悟している。それは夏目が成人し、社会に出て働いて、妖怪のことなど忘れてしまうという意味だけでなく、たとえレイコのように生きたところで妖怪より先に死ぬという意味だ。一方、夏目の友だち連中は、まだ人生は長いと考えている。いちばん短い連中がいちばん脳天気なのはシュールだ。もっとも妖怪たちも、レイコと夏目を区別しないくらい能天気ではあるが。

その点、塔子は別格に大人だ。終わりが見えていても悲観せず、楽観せず、静かに生きている。「塔子と滋」はシリーズ屈指のエピソードだったね。

  1. 変わらぬ姿 ... [あらすじ] 夏目、壺の妖怪につきまとわれる。[感想] ついにレイコの彼氏の話か? 本気出す先生かっこいい。
  2. 悪戯な雨 ... [あらすじ] 夏目、妖怪に頼まれてタオルを返す。 [感想] また愛らしい妖怪が。寝床で呼びかけを無視する先生かっこいい。
  3. 祓い屋からの手紙 ... [あらすじ] 夏目、的場から届いた手紙について、名取と話す。 [感想] 柊、微妙に役に立たない。名取、怖いよ。的場の包帯、どう巻いてるの? 猫の声でカモフラージュする先生かっこいい。
  4. 連鎖の陰 ... [あらすじ] 夏目、的場の式として会合に参加する。 [感想] 後編。なかなか不気味な雰囲気。モテモテやな。俵型の猫先生かっこいい。
  5. 結んではいけない ... [あらすじ] 夏目、黒板に落書きを残す妖怪と出会う。 [感想] 久々の偽レイコ、毛糸玉みたいな先生かっこいい。
  6. 音無しの谷 ... [あらすじ] 夏目、声を奪われ、遠くに連れされる。 [感想] いきなり食べる先生かっこいい。巨大なあやかし、こわい。
  7. 遠い祭り火 ... [あらすじ] 夏目、田沼の親戚が経営する民宿の手伝いをする。 [感想] バッグの中からたらチーズ食べる先生かっこいい。
  8. 歪みなき世界 ... [あらすじ] 名取は高校生の頃、的場の会合に出席した。 [感想] 赤い布がいいね。どうあるべきか。言葉が通じる。セイジがかっこいい。
  9. 険しきをゆく ... [あらすじ] 夏目、荘厳な妖怪「朱遠」の一行に加わりたい妖怪を手助けする。[感想] 相変わらず、かわいい妖怪。帽子脱げるんか。しいたけを食べるため口を開ける先生かっこいい。妖怪いいひと。
  10. 塔子と滋 ... [あらすじ] 塔子は滋は静かな時間を過ごしていた。夏目貴志を引き取る前の話。 [感想] 片方が先立ったら、残された方はどうなるの? その答えはカラスが教えてくれた。これは沁みる。
  11. 儚き者へ ... [あらすじ] 夏目、風邪をひいて人間と妖怪に心配される。[感想] 夏目は自分が幸せであることに気づき、幸せに気づいていなかったであろうレイコのことを考える。とてもやさしい考えだが、幸せ者の傲慢に思えてしまうのは私の心が汚れているせいか? レイコが幸せでなかったと、どうして夏目にわかるだろう。しかしそんなことを考えてしまうあたり、夏目は本当に幸せなんだなと思う。高校生にして、人生の絶頂を理解してしまったのか。


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夏目友人帳 伍 (第5期-全11話)