レビュー  2017年12月09日  に発表された 

Hello Neighbor (PC)
Hello Neighbor

3ツ星

まるでダメだが、味わいがある

ロシアの会社が作った、1人称ステルスホラーアクションゲーム。
主人公は、増改築をつづける隣人の家が気になって忍び込む。なにかを探すとか、だれかを救うといった目的はない。オジサンに見つかると、路上につまみだされるが、これはリスタートではない。盗んだアイテムは持っているし、散らかったアイテムはそのままで、侵入経路は塞がれる。なので、あるルートが使えなくったり、あるアイテムが見つからなくなることもある。だが侵入経路は複数あるから、問題を解決しないまま(アイテムを使わないまま)、先に進めることもある。

さまざまなアイテムが落ちているが、使い方のヒントもない。たとえば磁石は金属製のもの(鍵など)を引き寄せられるが、たまたま使ってみた人しかわからない。使い方がわかっても、使うべきところを探すのも一苦労。先に述べたように、使わないまま先に進めることもあるから、忘れっぽい人でないとモヤモヤ感が蓄積する。
物理演算はあるが、氷は溶けないし、水に浮力はなく、コンロで木材を燃やすこともできない。なにができて、なにができないかは、想像ではなく、やってみて学ぶことになる。
ボタンやレバー、バルブなどは、操作しても外見上の変化がないため、どこかに影響があったのか、いちいち見て回ることになる。稼働したらランプが点灯するとか、色が変わるべきだろう。こうした変化を省略することで、高まるのは難易度ではなくストレスだ。

アルファ版のころは、不条理で、不完全なゲーム性を笑って許せた。アップデートされるたび家の構造や仕掛けが刷新されるから、新鮮味もあった。しかし同じマップが洗練されるわけじゃないから、完成形をイメージできない。制作会社はどんなゲームを作りたいのだろう? そんな興味も、だめなところを許す一因となった。

一年にわたるアルファアップデートのすえ、ついに正式版がリリースされた。驚くべきことに、アルファアップデートと変わらない完成度だった。それまでのアップデートで使われたマップが、「時間経過」を示すものとして流用されているが、時間経過にどんな意味があるのかわからない。周辺で起こっている失踪事件との関連は? オジサンは何者で、なぜ家を増改築したの? 悲しい過去があったようだが、どんな意味があるの?
「ACT3」のボリュームが極端に大きく、不連続なマップが混じっている。「ACT4」や「5」に区切るのを忘れてしまったようだ。やがてマップは抽象的空間となり、抽象的なラスボスを、抽象的に打ち倒してクリア。なんだこりゃ?

結論。雑なゲームだった。苦労は多いが、クリアして得られる喜びはわずか。そのくせ、妙な味わいがあるのも事実。これはたぶん、アルファアップデートの期待感によるものだ。よってアルファアップデートを知らない人が、今から買ってプレイする価値はない。世の中にはもっとおもしろいゲームがたくさんあるのだから。



Steam: Hello Neighbor

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