創作  2008年03月26日(水)に書いた 夢日記

第18夜:飛行船の秘密

第18夜:飛行船の秘密

「この飛行船は墜ちる!」

 初めて乗った飛行船(ヒコーキではない)。興奮して、船内を探検していたら、とんでもないものを見つけてしまった。気嚢に新型兵器が隠されていたのも衝撃だったが、その護衛隊(自衛官?)が全滅して、テロリストの手に渡っていたのだからたまらない。テロリストたちは爆弾を仕掛け、飛行船を墜落させるつもりだ。
 ここは新宿上空。墜落すれば大惨事になる。9.11の再来だ。

 食い止めるすべはない。それ以前に時間がない。彼らはもう起爆スイッチを入れてしまった。四の五の言ってないで、脱出しなければ。
 私は緊急脱出用グライダーで夜空に飛び出した。翼が大きく開いて、飛行船が一気に遠ざかる。そして、大爆発。ヒンデンブルグII世号は炎上し、墜落していった。

 飛行船が高層ビルに激突し、大爆発を起こす。オレンジ色の炎はテルミット反応が起きている証拠だ。つまり巨大な焼夷弾が、街を焼いているわけだ。世紀の大惨事を、私は上空から目撃していた。
 被害を避けるため、そして秘密を守るため、私はグライダーで遠くへ滑空した。飛行船墜落の真相を知っているのは私だけ。このまま地上に降りれば、生存者として保護されるが、同時にいのちを狙われることになる。
 いまは逃げなくては。遠くへ、遠くへ!

 こうして私は名古屋にやってきた。
 グライダーを隠して、街をさまよう。これからどうしよう? 手持ちのお金では、何日も暮らせない。しかし銀行に行けば、身柄を拘束される。粘れるだけ粘って、なにを目指せばいいのか。

 と思っていたら、東京が消滅した。核に等しい新型爆弾が使われたらしい。
「飛行船で運んでいたアレは……爆弾だったんだッ!」
 テロリストの目的は飛行船を墜とすことではなく、アレを爆発させることだった。どうして気づかなかったんだろう。もっと早く当局に知らせていれば……。

 新型爆弾は今なお燃えつづけている。東京都にはアメリカ空軍も近づけない状況らしい。まるで東京ジュピターだ。
 関東一円の住民は、大挙して地方に避難した。その流れにまぎれて、私は名古屋シェルターに身を寄せた。シェルターに入るときは、ちゃんと本名で登録した。もはや身元を隠す必要もない。私が知っている秘密など、なんの価値もないのだから。

 という夢を見た。
 私はよく"世界の終わりの夢"を見るけど、今回は設定が複雑で、とても長かった。感覚的には、3時間くらいの超大作だったと思う。
 後半、自分がもっていた秘密の価値が減っちゃって、悲しくなったことを覚えている。世界が終わるときも、自分はその中心にいたいと思っているんだろうな。

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