創作  2010年12月10日(金)に書いた 夢日記

第40夜:だいこんにあやまれ

第40夜:だいこんにあやまれ

 私は寝るとき、枕元にメモ帳を置くようにしている。

 もちろん、見た夢をメモするためだ。夢は揮発性が高いので、トイレに行ったり、歯を磨く間に失われてしまう。「あ、夢を見た」と気づいてから3分くらいが勝負だ。だから枕元のメモ帳は欠かせない。

 いまはiPhoneを使ってる。枕元のiPhoneはなにかと便利だが、こと夢の記録に関しては手描きのメモ帳に一歩ゆずる。とりわけiOS4にアップデートしてからは、動作が重すぎる。メモ帳アプリを起動し、入力できるようになるまで、ゆうに1分はかかる。
 そんなとき、私は圧縮言語を使っている。つまり、あとで思い出すためのキーワードのことだ。たとえば、

剣が棒に ウェイターは偽物 これで飛べる
 というキーワードがあれば、第39夜のような夢を思い出せる。
 そもそも夢はちぐはぐなので、圧縮言語の方が適している側面はある。

(……あ、夢を見た)

 布団の中で気づいた。おもしろかった。これは夢日記のネタになる! メモを残そう。しかしアプリの起動が遅く、気がつくとiPhoneを握ったまま寝ていた。いかん。フリップ入力するが、集中力できない。あー、うー、あー。
 私は、最大圧縮のキーワードを残すことにした。これは私が私に宛てたダイイングメッセージ。私なら、きっと解読できるはず……zzz

 朝になって、伸びをする。
 そうそう、おもしろい夢を見たんだっけ。メモがあるから、あとで書き起こそう。
 昼ごろ、メモ帳アプリを起動して愕然とした。

だいこんにあやまれ
 私は、どんな夢を見たのだろう?
 逆立ちするほど考えたが、まったく解読できなかった。

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