人と防災未来センター / あのとき、なにがあったか

2004年 兵庫県 #山陰ツアー 博物館
[WGS84] 34.698411, 135.215381 - Google Earthで開く(kml)

山陰ツアーの8日目。

目は覚めたけど、目的地がない。
ずっと頼りにしてきた『山陽・山陰ドライブガイド』には、神戸の情報が載ってないのだ。なので、神戸でもっとも有名で、かつ重要と私が考えるところへ向かった。人と防災未来センターである。

人と未来防災センター(ひととみらいぼうさいせんたー)

防災・減災の世界的拠点となることを目的に創設された資料館。展示だけでなく、調査研究機関も設置されている。博物館施設として、「防災未来館」(2002年4月開館)と「ひと未来館」(2003年4月開館)を有する。

[住所] 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2
[電話] 078-262-5050
[料金] 防災未来館入館500円, ひと未来館入館500円, 共通券800円
[URL] https://www.dri.ne.jp/

人と防災未来センター
※防災未来館

人と防災未来センター
※ひと未来館

防災未来館

まず「防災未来館」を見る。
じつに意義深い内容だった。あの夜──1995年1月17日(火)午前5時46分52秒になにがあったのか。そして、その後どのような苦難に、どのように立ち向かっていったのか。映像や写真、音声などを交えた資料は、深く胸に響いた。
(...来てよかった。)
とにかく、そう思った。

受け継ぐ世代

GWとはいえ平日であるためか、センターの来場者は少なかった。
ただ、修学旅行とおぼしき中学生の集団がぞろぞろ歩いていた。今どきの若者らしく、集団行動が苦手みたいだ。彼らが中学2年なら、震災当時は4歳か。震災の記憶をもっているかもしれない。しかし今年4歳になる子どもは知らないだろう。
(新しい世代に貴重な教訓を伝えるために、このセンターはあるのだな。)
そう思った。

人と防災未来センター
※カラスとペンギンの大群だ

ひと未来館

その後、プロムナードを渡って「ひと未来館」に入る。
こちらは博物館というより、アミューズメント施設みたい。雰囲気ががらりと変わって、自然の素晴らしさ、脳のはたらきなどがテーマ。私たちのほかに客がおらず、係のお姉さんが付きっきりで案内してくれた。
それから3Dハイビジョン・シアターの「葉っぱのフレディ」は、思わずほろりと来る内容だった。

人と防災未来センター
※空中回廊をわたって

2つで1つ

「防災未来館」と「ひと未来館」は、不思議な組み合わせだった。
最初、「ひと未来館」はちぐはぐな印象を受けた。震災のことにまったくふれないなら、この施設は要らないと思った。しかしその後、考えが変わってきた。

人と防災未来センター
※防災とは関係ない?

「防災未来館」で、悲惨な現実を突きつけるだけじゃない。「ひと未来館」によって、なにを守りたいのか、どんな未来を作りたいのかを示していた。片方だけでは伝えきれないものがあったように思う。

人と防災未来センター
※神戸の海を見る

13時過ぎ、私たちは人と防災未来センターをあとにする。
(...来てよかった。)
ふたたび、そう思った。