小河内ダム / 東京の水瓶

2005年 東京都:都下 ダム 山・渓谷 治水・利水 花:紅葉
[WGS84] 35.790004, 139.048151 - Google Earthで開く(kml)

小河内(おごうち)ダムを見てきた。

とても大きかった。私が今まで見てきた中では最大級のダムだ。
資料館(水と緑のふれあい館)でもらってきたパンフレットを読みながら、私たちはダムの周辺を散策した。

小河内ダムの秋
※小河内ダムの秋

なぜ、ここにダムがあるか?

このダムを造るために、87名が殉職した。
また945世帯約6,000名が故郷を追われ、もとの村は水没した
すべては、都市圏の水道水を確保するためだった。
水道の蛇口をひねると、水が出る。
ふだん当たり前に思っていることの裏側には、多大な労力と犠牲が隠されていた。そして今も、この当たり前を守るために、上流の砂利をのぞくなど、地道な努力が行われている。

東京都には、世界最大の水道専用ダムがある

そんなことを知らずとも、蛇口をひねれば水が出る。なんと、ありがたいことだろうか。

水と緑のふれあい館
※水と緑のふれあい館

奥多摩湖は人間が作った湖だ

──巨大な小河内ダム、巨大な奥多摩湖。
かつて、ここに湖などなかった。渓谷をコンクリートで塞いで造ったのだ。人間はなんと巨大なものを造ってしまうのだろう。
そしてその恩恵を、なんと無神経に享受できるのだろう。

紅葉はなかったが、快晴の空と紺碧の湖面は美しかった。

水が碧い
※水が碧い

それで十分だった。

ダム&ダム湖