世界遺産ナスカ展 / 特別展の意義は?

2006年 東京都:東部 博物館 国:ペルー
[WGS84] 35.716082, 139.776295 - Google Earthで開く(kml)

「世界遺産ナスカ展」を見てきた。

電車の中吊り広告を見て、興味をもったんだよね。
国立科学博物館には一度行ってみたかったから、ちょうどいい機会になった。
ものすごく混雑しているらしいので、平日に行ってきたんだけど、それでも混んでいた。これじゃ土日は地獄だろうな。

世界遺産ナスカ展
※会場はこの地下

世界遺産ナスカ展 -地上絵の創造者たち-
会場:国立科学博物館(上野公園)
期間:2006年3月18日(土)~6月18日(日)
料金:一般・大学生/当日:1,400円
URL:https://www.tbs.co.jp/nascaten/

「ナスカの地上絵」展ではない

展示内容は、「ナスカの地上絵」よりもそれを生み出した「ナスカ文化」に焦点が当てられていた。彼らの作った土器や織物、ミイラから推測された彼らの生活習慣などが解説されて、そうした文化の一側面として地上絵の謎が紹介される。
「ナスカの地上絵」を見たくて来た人は、拍子抜けしてしまうかもしれない。

世界遺産ナスカ展:チケット
※1,400円はちと高いか

しかし彼らが編み出した幾何学的な文様(デザイン)は現代にも通用するほどユニークだし、穿頭術や頭蓋変形の風習には驚かされる。私もナスカ文化に関心はなかったけど、1つずつの展示を見ていくのは意外に楽しかった。

コースの中盤を過ぎたあたりからナスカの地上絵が説明される。
地上絵の図柄はよく見るけど、どんな場所に、どんな大きさで、どのくらいの間隔に描かれているかは知らなかった。周辺が見えたことで、地上絵の輪郭がハッキリしたような気がする。

バーチャルシアターは秀逸だが

コースの最後には、ナスカ平原を3D空間で再現する「バーチャルシアター」が上映されていた。こういう博物館の3Dものってチャチなやつが多いんだけど、これは最新ゲーム機に匹敵するクオリティだった。
10×3mの横長スクリーンに投影されるので臨場感のバッチリ。視点が空中に上昇したときは、自分の身体がふわりと浮遊したような感覚を覚えたよ。
しかし、本当に体験ムービーでしかないので、鳥の視点でナスカ平原を見下ろすだけで終わってしまうのは残念かな。

世界遺産ナスカ展:バーチャルシアター
※10×3mの横長スクリーンに投影

あくまでも考古学的な展示会だった

展示内容は本当に考古学的なものだった。
でもそれじゃ人を呼べないので、バーチャルシアターを設置したような印象を受ける。それをアコギと呼ぶか、工夫と呼ぶかは人それぞれだろう。しかし結果として、より多くの人にナスカ文化を知らしめ、もしかしたら数%の子どもは考古学に興味をもったかもしれないと思うと、これはこれでいいイベントだったと思う。

さて、このあと私たちは常設展を見に行った

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