野外博物館合掌造り民家園 / 息を吹き返した合掌造り

2006年 岐阜県 #北陸ドライブ 世界遺産 博物館 建物:日本家屋
[WGS84] 36.255702, 136.901911 - Google Earthで開く(kml)

チェックアウト後は、庄川を挟んで隣接する野外博物館を見てきた。

ここには白川郷各地にあった合掌造り家屋25棟が移築、保存、公開されている。まさに川崎市立日本民家園と同じ様式なわけだが、こちらは合掌造り専門になっており、その分深く掘り下げられている。

保存資料として息を吹き返した合掌造りの家屋たち
※保存資料として息を吹き返した合掌造りの家屋たち

再現された村

ここは、1つの村が凝縮されて再現されているようだ。
合掌造りの住居だけでなく、神社や水車小屋、緊急時の仮住まい、薪置き場、粟(あわ)畑なども揃っている。建物だけでなく、村の様子もおぼろげにわかるのはうれしかった。もちろん、実際には離れて点在していたのだろうけどね。

合掌造り
※いろんな合掌造りの家屋がある。

合掌造り(がっしょうづくり)

  • 日本の豪雪地帯に見られる住宅の建築様式。
  • 屋根が急傾斜になっている(=切妻屋根)ので、雨や雪に強い。
  • 屋根裏の空間を何層にも分けて、作業場として利用している。
  • 茅葺(かやぶき)屋根は、30年から40年に一度葺き替えられる。

屋根裏の空間は養蚕などに活用された。
人が住んだり、ものを置くスペースではないので、床の板張りはスキマだらけ。3階から1階の様子が見えるのは、なかなか不思議だった。家の中にいるのに、高さに足がすくんだ。

合掌造り
※合掌造りの内部を見学(三脚の足で床を傷つけないよう、配慮しました)

そこに住む(住んでいた)人たち

合掌造りの様式美もいいけど、そこに住んでいた人たちの記録も興味深い。ダムに沈んだ村、過疎で消滅した村の記録はぐっと来るものがあった。

村を出て行った人たちは幸せになれただろうか?
※村を出て行った人たちは幸せになれただろうか?

第2次ベビーブームに生まれ、都市部で育った私は「過疎」というものがよくわからない。郷土愛も希薄だと思う。

過疎の村から出て行った人たち、そこに残った人たちは、どんな思いを抱いていたのだろう。

関連:古い日本家屋を訪ねて