小石川植物園 / 草木が過ごした時間にふれる

2006年 東京都:池袋副都心 植物園
[WGS84] 35.720392, 139.74322 - Google Earthで開く(kml)

なんとなく、小石川植物園に行ってみたくなった。

なにが目当てというわけではなく、その名をよく目にするので気になっただけ。実際に行くまで、どんなところか知らなかったしね。六義園のようなところを想像していたけど、誤りだった。

小石川植物園
※敷地外の雑貨屋で観覧券(330円)を売っている

植物園は植物ばかり

敷地は広いが、なんにもない。
いや、あるのかもしれないが、私の目に映らない。どこの公園にもありそうな樹木に草花。紅葉は半端だし、咲いている花も少ない。うーん、どうしよう。

小石川植物園
※ふつうの公園に見える

江戸幕府が開いた薬草園だった

──小石川植物園。
正式名称は、国立大学法人東京大学大学院理学系研究科附属植物園。
つまり東京大学の施設だが、もともとは小石川御薬園(こいしかわおやくえん)と呼ばれる薬草園だった。江戸町民の薬を栽培するため、1684年に開園されたらしい。
つまり植物研究の場として、300年以上の歴史があるわけだ。すごいな。

小石川植物園
※300年前もこの道はあったのかな

精子発見のイチョウ

歩いていると、「精子発見六十周年記念」と書かれた石碑が見つかった。見上げると大きなイチョウがある。

小石川植物園
※50年前に置かれた石碑だ

小石川植物園
※このイチョウで精子が発見された

種子植物であるイチョウにも精子がある
そのことを発見したのは、東京大学の平瀬作五郎という人物だった。1896年(明治29)のことだ。当時の日本は欧米に学ぶことで精一杯だったから、日本人が世界的な発見をしたことは大きな興奮をもたらしたことだろう。
110年前の興奮に思いを馳せるのは、妙に楽しかった。

小一時間ほど園内をぶらついて、私たちは外へ出た。
正直、おもしろかったとは言えない。

でも、こういう植物園が都内に残っていることは、ちょっといいなと思った。

■国立大学法人東京大学大学院理学系研究科附属植物園 通称:小石川植物園 [Koishikawa Botanical Garden]:日本最古の植物園
[住所] 東京都文京区白山3-7-1
[電話] 03-3814-0138
[規模] 面積:16.2ha

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