第60回東京みなと祭 / 海で働く船と人々

2007年 東京都:都心部 交通:船 社会見学 祭り
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アフリカンフェスタのあとは、「東京みなと祭」を見てきた。

三社祭とどっち行こうか迷ったけど、今年は船を見ることにした。4つの船に乗船して、海で働く人たちのことを考えて、有意義な体験ができた。
ただ日差しが強かったので、脳天が焦げちゃったけどね。

第60回東京みなと祭

1941年(昭和16年)の東京港開港を記念して行われるイベント。
4つの会場のうち、私たちは日の出会場と晴海会場を見てまわった。けっこう大きな催し物だ。2005年に訪れた野鳥公園の「東京バードフェスティバル」も、「東京みなと祭」の一部だったようだ。

日の出会場

まず日の出会場に向かう。
晴海会場までの海上バスが無料になるからだ。さっそく乗ろうとしたら、1時間に1本しか運行しておらず、いま出航したばかり。ちぇ。

東京みなと祭
※日の出会場の様子

待っているあいだ、日の出会場の出店を見てまわる。
北海道や沖縄、小笠原諸島などの物産が並んでいた。沖縄オムそば(600円)なるものを試してみる。平べったい沖縄そばで作られていて、おもしろかった。

東京みなと祭
※船に乗って晴海会場へ!

晴海会場に接岸

晴海会場では、珍しい船の一般公開や消防演習などをやっていた。
パレードもあったみたいだけど、時間が合わなかった。ここの目玉はなんといっても帆船「日本丸」の一般公開。その前に、2隻の船を見学することにした。

浚渫船「雲取」

浚渫(しゅんせつ)船は、海の底の土砂をすくい上げる作業船。
東京港に巨大コンテナ船が入港できるのは、浚渫船が休みなく堆積物を取り除いてくれるからなのだ。

東京みなと祭
※しゅんせつ船「雲取」

東京みなと祭
※泥をかきあげるディッパーバケット

東京みなと祭
※ロープで固定された扇風機

船内にはそこはかとなく生活感がある。
「あぁ、働く船だなぁ」と思った。

練習船「海鷹丸」

こちらは東京海洋大学に属する練習船。
この船で遠洋に出て、乗船実習や調査研究などを行う。年間で200日くらい航海に出てるんだって。海の上で生活するのは、どんなものなんだろう?

東京みなと祭
※船のことをいろいろ教えてくれる

東京みなと祭
※海鷹丸の船橋

東京みなと祭
※何日くらいなら寝泊まりできるかな?

閉所恐怖症のケがある嫁は、船内の閉塞感にまいってしまったようだ。海上の仕事は無理だな。

帆船「日本丸」

そしていよいよ本命の「日本丸」。
土曜日の入港セレモニーでは帆を張っていたらしい。やはり帆船は総帆展帆しているところが見たかったな。
日本丸の前にはえらい行列ができていて、待つのはつらかった。船に乗っても人が多すぎて、よく見られない。疲れたぁ。

東京みなと祭
※帆船「日本丸II世」

東京みなと祭
※大きな舵輪

舵輪を見ていたら、背後で母親らしき女性の声がした。
「すごく大きいわねぇ。これでスクリューをまわすんでしょ
ハンマーで殴られたようなショックを受ける。
こ、これも、ゆとり教育の弊害か……。

消防艇「みやこどり」

最後に見たのは、化学消防艇。
ちょうど『海猿』を見たばかりなので、やたらかっこよく見える。

東京みなと祭
※大型化学消防艇「みやこどり」

東京みなと祭
※放水砲

船もいいけど、案内してくれる船員さんたちもいいね。
動作がキビキビしていて、たのもしい。

冷凍コンテナ体験

船を見学したあとは、「韓国フェア~まるごと韓国まつり2007~」に足を向ける。これも「東京みなと祭」の一環らしい。ここで、貨物船に積み込む冷凍コンテナの体験イベントに参加する。

東京みなと祭*
※冷凍コンテナ体験

東京みなと祭
※-20℃の世界

このコンテナで食料品などを運んでいるらしい。
内壁に手を触れないよう注意を受けて、ぞろぞろ入っていく。
コンテナ内部はけっこう広くて、寒い。全員が入って扉が閉まると、真っ暗になり、一気に温度が下がった。ぞわわーと鳥肌が立っていく。呼吸すると肺の中も冷える。
うひょー。ここに閉じこめられたらアウトだな。
短い時間だったけど、意外に楽しめた。

時刻は4時になろうとしていた。
そろそろ日の出ふ頭行きの海上バスが出るので、帰ることにする。

東京みなと祭
※へんな雲

──海の上で働く。
ちょっと想像もできない人生だけど、そういう人たちの活躍で、私たちの社会は成り立っているんだなぁと思った。

鏡を見ると、頭がすっかり日焼けしていた。イタタ。

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