宮ヶ瀬ダム / 観光放流とダム堤体監査廊一般公開
2007年 神奈川県 ダム 治水・利水 湖 社会見学あいかわ公園に車を止めると、カメラバックを担いでダムへ走った。
海老名SAでまったりしすぎた。もう時間がない!
炎天下の中、カメラバックを担いで走るのはつらすぎる。坂を下って、橋を渡って、ようやくダムが見えてきたとき、放流がはじまった。
観光放流は6分のみ
宮ヶ瀬ダムの観光放流は午前11時と午後2時の2回で、どちらも6分間しかない。見逃すと3時間待つことになるので、あせっていたわけだ。
ぜーはー、ぜーはー。
汗びっしょりになったけど、間に合ってよかった。
※ダムが見えてきた
※近くで見ると迫力がある
※条件がそろうと虹が見えるらしい
黒部ダムのように勢いのある放流ではない。
だらーっと鼻水を垂らしているようにも見えるが、近づくとけっこう迫力がある。爆音が響き、水しぶきがあがる。「人工瀑」とはよく言ったもんだ。
※放流が終わると、静かになった
通常、夏になるとダムは貯水位を下げる。
なので宮ヶ瀬ダムも、夏だから放流しているのかと思ったけど、ここは年間通じて、毎週水曜日と第2日曜日に放流しているみたい。ダムの事情もいろいろだな。
エレベーターで上へ
──さて、ダム堤体の一般公開はどこでやってるのかな?
よく見ると、ツアーらしき団体さんが見学するようなので、ついていくことにした。ダム基部の奥にエレベータがあるようだ。
※まるで地下にいるようだ
内部はひんやり涼しかった。
ぶ厚いコンクリートによって外気温が届かず、年間通じて一定温度になるらしい。地下と同じ原理だが、ダムは地上の人工物だから、その巨大さに圧倒される。
※宮ヶ瀬ダムの天端(てんば)
長ーいエレベータを登り切ると、天端に出た。
宮ヶ瀬湖が一望できる、と言いたいところだが見えるのはその一部だけ。反対側をのぞき込むと、先ほど観光放流を見ていた下流部が見えた。
※あそこからこっちを見ていたな
階段で下へ
ふと、ダムの傾斜に沿って作られた階段に人が降りているのが見えた。
もしや......と思ったが、やはりそうだった。
あの階段を降りたところから、ダムの堤体に入るようだ。
※あ、あそこを降りるのか!?
※うほー!
観光放流を見るためにダッシュしたので、足腰がふらついている。手すりにつかまりながら、ひょこひょこ降りていった。
監査廊へ
監査廊はダム堤体の内部に設けられた点検や観測のための通路。通常はもちろん入れない。基部の通廊に比べると湿気が少なく、清潔な感じがする。
※ダム中腹にある監査廊に到着
※監査廊を歩く
点検用モノレール
ダム堤体の内部を効率よく見てまわるための4人乗りモノレール。乗ってみたい気はするが、通路はかなり狭そうだ。
※動いているところを見たかった
プラムライン
プラムラインはダムのひずみを調べる計器のこと。
天井からワイヤーが張られており、これをスコープでのぞいて0.1mm単位のずれがないかをチェックするらしい。こういう装置があることは知っていたけど、実際に見たのは初めて。
感動~♪
※閉所恐怖症には入れない計測室
高位常用洪水吐
ダム上部にある2つの洪水吐をコントロールするところ。
さっき、観光放流で見ていたところの奥だね。
※放流中はうるさそうだ
緊急用電話ボックス
なぜボックスがあるかというと、遮音のため。音で会話できなくなるのを防ぐための知恵らしい。なるほどね。
※緊急用電話ボックス
──監査廊はここで終わり。
エレベータでふたたび天端に出る。夏の熱気と湿度にむせる。あっけない気もするが、そもそもダムはコンクリートの塊だから、見られるところは多くない。あこがれのプラムラインも見ることができたし、なにより涼しかった。
余は満足じゃ。
ダム見学はこれで終わりだが、もうしばらく周囲を探索してみよう。