たばこと塩の博物館 / 去りゆく習慣の記録
2007年 東京都:新宿副都心 博物館「電力館」の次は、「たばこと塩の博物館」にやってきた。
ここは、その仕組みにおいて電力館とは好対照をなすところだった。
2つを同時に見学したのは正解だった。
煉瓦造りの建物だった
そんなに古い建物ではないが、煉瓦造りなので古風な感じがする。入場料は100円。特別展は別料金かと思ったが、それを含んで100円だった。
ちょうど入り口で、酔ったオジサンが有料と聞いて引き返すところを見かけた。
無料と有料は大きな違いがあるな。
※たばこと塩の博物館:歴史を感じさせる外観
昭和30年代物語~街角のたばこ屋さんをさがして~
映画『ALWAYS 続・三丁目の夕日』で使われた小道具をはじめ、その当時の製品や広告、世情の変化などが展示されていた。親父やお袋が20代だったころの世界だな。今では考えられないほど重厚な製品や、野暮ったい広告がおもしろかった。
※昭和30年代の洗濯機:水槽が小さい!
塩の歴史
3階では塩の歴史が紹介されていた。塩の結晶を顕微鏡で見たり、塩づくりの変化を模型とビデオで紹介したり、なかなかおもしろい。
※天日小屋:昔はどのように塩をとっていたか
映像資料「たばこ 歴史探訪の旅」
ちょうど映像資料「たばこ 歴史探訪の旅(33分)」が上映される時間になったので、フロア見学は中断して視聴覚ホールに向かう。たばこの発見から伝来、普及、そしてマナーを守る現代までの流れが簡潔にまとめられていた。映画の立ち位置は微妙で、たばこを有害無益なものとは扱っていないが、絶賛推奨することもない。
考えてみれば、喫煙人口は年々減少しているから、あと十年もすれば、たばこは「過去の風習」として見られるのかも。あるいはすでに? 私たちは、1つの文化の終わりを見ているのかもしれない。
※映画でも紹介された「たばこを吸う神」
たばこの歴史
ふたたび2階にもどって見学を再開する。
映像資料を見たあとなので、いろいろ感慨深い。たばこは近代のものと考えがちだが、江戸時代にも「刻みたばこ」や「きせる」として嗜まれていたんだな。さまざまな工夫に感心させられる。
※江戸のたばこ文化
※きせる
私は禁煙3年になるので、冷ややかな目で見学することになった。
たばこを吸っているときに来たら印象が違っていたかもしれないな。
ともあれ、おもしろかった。
よい経験ができました。