パソナO2 / 地下の野菜工場
2007年 東京都:都心部 社会見学 農産物地下で野菜を育てることはできるのか?
大手町野村ビルの地下に、PASONA O2(パソナオーツー)という施設がある。
ここでは蛍光灯やLEDライトで野菜や花を育てる研究が行われている。人材派遣会社パソナによる就農支援の一環らしい。無料で見学できるので、行ってみることにした。
※パソナの受付もすごかった
銀行の地下金庫だった
PASONA O2は、銀行の地下金庫だった空間を再利用している。
なので、そこへ至るエレベータは社員専用の、隠れた位置にある。おかげで見つけるのに苦労したよ。
※中央の食堂兼会議スペース
係員さんから簡単な説明を聞いたら、あとは自由に見学できる。
施設内には6つの部屋があって、それぞれ植えてある植物も、ライトも、温度も湿度も異なっていた。
Room 1 花畑
最初の部屋に入る。うぎゃー、光が強烈だよ。目が痛い。
※このくらいの大きさの部屋が6つある
※色によって生育はどう変わるか?
※まぶしい
Room2 ハーブ畑
2つ目の部屋に入ると濃密なハーブの匂い。鼻がくすぐったい。
※部屋ごとに植えてある植物も、ライトも、湿度もちがう
※部屋を区切るガラスドア
Room3 稲の栽培
3つ目の部屋は蒸し暑く、大型扇風機で風が巻いていた。これが稲作に適した環境なんだろうな。理論的には年3回の作付けが可能なんだって。
※ガラス張りなので広く見える
※栄養分を溶かた水を育てる養液栽培だ
Room6 21世紀型の植物栽培
Room6は入室禁止になっていた。のぞいてみると、きれいなサラダ菜が栽培されていた。種まきの時期をずらすことによっていつも収穫できるんだってさ。
※手前が発芽した種、奥にあるのが収穫直前のサラダ菜
Room5 野菜畑
この部屋では、よく見る野菜が栽培されていた。
ハウス栽培を進化させた「野菜工場」なんだって。
※ダイコンだ
※茎や枝、そして葉にもうぶ毛がびっしり
Room4 果菜類栽培
最後の部屋は、近未来の手術室のようだった。
※うおーー! 生物兵器でも作ってんのか?
※トマトがなってる
いやぁ、すごいね!
この技術(農法)が確立されれば、都市でも、砂漠でも、ひょっとした宇宙でも野菜を作れるんじゃないか? しかし現状、照明代がかさんでしまうため、サラダ菜1枚が1,000円くらいになるそうだ。いろいろ課題はあるけど、ワクワクするぜ。
※最後にサラダ菜を試食:ちゃんとうまい
※このビルの地下にあるんだぜ
野菜工場が安価に稼働するようになったら、食糧自給率は改善するだろうか? 私たちの食生活はどう変わるだろうか?
いいこともあれば、悪いこともあるだろう。それは言い換えれば、農業には大きな可能性があるってことだ。
未来が楽しみだ。