いわき市石炭・化石館 / 強烈な模擬坑道
2007年 福島県 #福島ぶらり旅 交通:蒸気機関車 交通:鉄道 博物館 洞窟・地下いわき市(常盤炭田)は本州唯一の産炭地であり、化石もよく出土していた。
そうした地中の歴史を展示しているのが いわき市石炭・化石館。一度、見てみたいと思っていた博物館の1つだ。私はてっきり山奥に博物館があるものと思っていたが、そうじゃなかった。炭坑=山という考えは捨てよう。入場料は630円。
※いわき市石炭・化石館
まずは化石展示室
『ジュラシックパーク』を見てから、なんとなく恐竜は外国のものと思っていたけど、日本でも恐竜の化石は見つかっているんだね。
※巨大な化石がたくさん展示してある
※巨大なナマケモノの仲間「エレモテリウム」
※ティラノサウルスの頭骨
※樹木の化石 さわってみると冷たく、ちゃんと石だった
恐竜は大迫力だが、どこか落ち着かない。私が見たかったのは石炭であり、炭坑なのだ。それはこの先にたっぷりあった。
そして石炭展示室
炭坑関係の資料はとても豊富で、おもしろかった。石炭について、石炭産業について、そして130あまりの炭坑があった常磐炭田の実情について学んでいく。展示品はレプリカや模型も目を引くが、実際に使われていたものには無言の迫力がある。
※使い込まれた掘削道具
※炭鉱の救助隊たちのレプリカ
いやはや、炭坑は怖いよ。人間は地底で生きていけるようにできてない。なのに宝を求めて、光も空気もない地下に挑んでいく。いろんな工夫を凝らし、多くの悲劇を乗り越えていく、その執念に圧倒される。
屋外施設:昭和の杜六坑園
石炭展示室を抜けると、屋外に出た。そこには、実際に使われていた「湯本第六坑人車坑」が保存されていた。ジェットコースターみたいな列車で地下に降りていたようだ。
※湯本第六坑人車坑
ここに昭和天皇が訪れたことがあるらしい。資料によれば、陛下は背広姿のまま地下450メートルの坑道に降りて、40度の高温の中、炭鉱夫たちを激励されたと言う。しびれるなぁ。
※坑道はふさがれており、現在は入れない
禁断の模擬坑道
屋外施設を見て終わりかと思ったが、その先があった。むしろ、ここが本命だよ。エレベータで地下600メートルにある坑道に降りて、どのような状況で、どのような道具を使い、どのような体制で作業していたかを見ることができるのだ。
※坑道に降りるエレベータ
もちろん、本当に地下600メートルの坑道を掘ったわけではないが、遊園地のアトラクションのように演出が凝っていて、臨場感がある。撮影禁止だったので細かいことは伝えられないし、言えないが、必見ですよ。
※このエレベータがすごい!!!
※模擬坑道を体験してほしい
模擬坑道を見ると、これまで見てきた展示がすごくリアルに感じられる。この坑道は、閉所恐怖症の人は無理だと思う。私も息苦しくなったくらいだから。きのう、入水鍾乳洞で体験した闇が、神経を過敏にしているようだ。
最後は生活館
模擬坑道でたっぷり青ざめたら、生活館でひと休み。ここは常磐炭田で飯場がどのようなものだったかを再現してる。等身大の人形や部屋の様子を見る分にはいいけど、説明を読むと気が滅入る。飯場、きついよ。
※ただ見るだけでなく、説明も読んでみよう
見応えのある博物館だった
思っていたよりもおもしろかった。最初は化石が多いなと思ったけど、全体から見れば3割程度だ。そして目玉は模擬坑道。ここに尽きる。来てよかった。
※ウッドピアいわきは改装中だった
※博物館前に展示されていたデコイチの機関室
■いわき市石炭化石館
[住所] 福島県いわき市常磐湯本町向田3番地の1
[電話] 0246-42-3155
[料金] 630円
[URL] https://www.sekitankasekikan.or.jp/
予定していたポイントはすべて見たな。
次はどこへ行こうか......。
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