船入場調整池と川の資料館
2008年 東京都:南部 治水・利水 花 花:さくらふと、目黒川の流れが変わっていることに気がついた。
段差とともに川幅が狭くなっており、規則的に石が並んでいる。左側には駐車場のような隙間が空いており、右側は大きく湾曲している。よく見ると「船入場調整池」と書いてある。
頭上に「!」マークが立つ。そうか、ここは調整池か。
首都圏外郭放水路や神田川取水施設を見てきたので、なんの施設か理解できた。さらによく見ると、地上に資料館があるようだ。
これは立ち寄るしかない。
※左側に見える隙間は駐車場ではなく、調整池に水を取り入れるところだ
目黒区立川の資料館
調整池は都市型洪水を防ぐための治水施設。川の水を一時的にためておくことで、川の氾濫を防いでいる。資料館には模型や資料があったので、興味がある人は見てほしい。入場無料だ。
※この地下が調整池になっている
※調整池の様子をのぞける窓、暗くてよく見えない
※川の生態を展示した2階通路
※調整池の仕組みや、目黒川の歴史がわかる
解説員のお姉さんに訊ねてみたが、調整池の一般開放(見学)は受け付けてないそうだ。曰く「見てもおもしろくありませんよ」だって。まぁ、そりゃそうだけどさ。
お姉さんの話によると、荏原調整池なら見学できるかもしれないとのこと。しかし荏原調整池は、出発した目黒新橋より下流にある。今回は無理だな。
資料館からの桜を見る
お姉さんに頼んで、テラスから桜を見学させてもらう。川縁の高い場所から見下ろす桜は絶景だった。こりゃ、いい寄り道ができた。
※川を挟んで大島桜とソメイヨシノが咲いている
※バードウォッチングするところらしい
川を見る目が変わっていた
数年前の私なら、調整池の存在に気づかなかっただろう。気づいても立ち寄っていたかどうか。いろいろ見学して、世の中の仕組みがわかってくると、それまで見えてなかったものが見えてくるようで、なんだか嬉しかった。
※飛び石ではなく、「バッフルブロック」といって、水の流れを整える仕組み
※知識をもって見ると印象が変わる
私たちは再び、目黒川の桜を見て歩いた。
もうすぐ中目黒だった。
(つづく)