赤山地下壕 / 1時間の地中滞在
2009年 千葉県 #日帰り館山ドライブ 戦跡・軍事施設 洞窟・地下日帰り館山ドライブ:実行中
館山市内の赤山には、旧日本軍の地下壕があると言う。
館山海軍航空隊赤山地下壕跡(通称:赤山地下壕)。2004年から一般公開され、無料で見学できると言うので、行ってみることにした。
きれいに整備された吉見百穴に比べると、戦争に使われていた感じのする地下壕だった。
※受付のある豊津ホール:地下壕は左奥にある
豊津ホールでヘルメットと懐中電灯を借りる
地下壕そのものは地図に載ってないので、受付のある豊津ホールを目指す。わかりにくかったけど、なんとか見つけられた。
近づくと、中から「地下壕の見学ですか?」と声をかけられる。ホール内で氏名・住所を記帳し、ヘルメットと懐中電灯を貸してもらう。なかなか本格的だ。
※ヘルメットと懐中電灯を借りた
※いよいよ突入
赤山地下壕
総延長は焼く1.6kmと、全国的にも大きな地下壕だ。ひそかに建造されたせいか、資料がまったく残っていない。構造から推測するに、戦争末期に場当たり的に掘られたのではないかと考えられているが、本当のところはわからない。
※広いところもあれば、
※狭いところもある
※懐中電灯で照らしてみる
ひんやり冷たい地下壕
外は雨が降り出したが、地下壕に入ってしまえば関係ない。地下なので温度は低いが、冬の防寒装備だから大丈夫。吉見百穴や入水鍾乳洞のような閉塞感はない。
狭いところもあるが、おおむね歩きやすかった。とはいえ何度かゴチンと頭をぶつけたけどね。ヘルメットがなかったら、痛かったと思う。
※蛍光灯で緑が生えている
※カメラを三脚に取り付ける
地下の模様
壁に模様があることに気がついた。
電灯のせいかと思っていたが、地層のようだ。赤山は凝灰岩質砂岩などからできているそうだが、岩の内部って、こんなにも層が重なり合っているのか。
※地層がすごい
※通路にも模様がある
戦時中の様子を想像してみる
けっこう広い。通行止めの部分を含めれば、かなりの地下空間になる。
壕内の構造から、基地の司令部、戦闘指揮所、兵舎、病院、発電所、航空機部品格納庫、兵器貯蔵庫、燃料貯蔵庫といった施設があったことはわかっている。
戦時中は、どんな様子だったのだろう?
兵隊が地下壕を行き交い、荷物を運び入れているところを想像してみる。安全対策が不十分で、窒息したり、生き埋めになる人もいたのだろうか。トイレはどうしたんだろう。
ここでなにがあったのか、記録が残ってないのは怖いことだと思った。
※行き止まり
※出口は1つだけで、ほかは封鎖されている
※コウモリだぁー!
■館山海軍航空隊赤山地下壕跡(通称:赤山地下壕)
[所在地]千葉県館山市宮城192-1(豊津ホールで受付)
[連絡先] 0470-24-1911
[料金] 無料
[時間] 3-10月:10:00-16:00、11-2月:10:00-15:00
[休壕日] 毎月第三火曜日、年末年始は休壕
[URL] https://www2.city.tateyama.chiba.jp/Guide/?stoid=1892
結局、私たちは1時間ほど地下壕にいた。途中、数名の見学者がやってきたけど、さっさと出て行ってしまった。ほとんどの時間は、私と嫁の2人きりだった。
外に出ると、雨もあがって、青空が見えた。ふぅー、と深呼吸してしまう。
貴重な体験ができた。来てよかったと思う。