石田城址(長崎県立五島高等学校) / 城で学ぶ高校生

2009年 長崎県 城・城址
[WGS84] 32.692717, 128.845792 - Google Earthで開く(kml)

福江島2日目。レンタカーを借りる前に福江島中心部を観光しよう。

松本さんに車で石田城址まで送ってもらう。みちみち、武家屋敷の歴史などを教えてもらう。やっぱり地元の人は詳しい。武家屋敷の通りはきのう見たので、石田城址を抜けて五島観光歴史資料館を見学し、そのあとでレンタカーを借りよう。

日本最後の城 - 石田城(福江城)

石田城は、黒船襲来に備えて建てられた日本唯一の海城。現在は市街地の中にあるが、築城当時は城壁の三方を海に囲まれていた。明治維新によって幕藩制度が解体されたため、「日本最後の城」とも称される。
「タコに骨なし、ナマコに目なし、五島の殿様にお城なし」と揶揄されたほど、長年にわたって陣屋住まいを余儀なくされた五島氏。15年をかけてようやく城が完成したのに、わずか9年後に解体されてしまうとは。現在は周囲も埋め立てられ、石垣や城門を残すのみ。本丸跡には、長崎県立五島高等学校が建てられている。かつて武士たちが出仕していたところで、高校生が勉強しているのか。殿様が聞いたら、腰抜かすだろうな。

石田城址
※城内、ではなく校内か

石田城址
※石垣の野面積み工法:丸い石が多く使われている

石田城址
※このあたりも海だったのか

生徒たちに挨拶されて、感動する

大手門や石垣の写真を撮っていると、登校する生徒に「おはようございます」と声をかけられた。一瞬、それが私に向けた挨拶とわからず、返事が遅れてしまった。その生徒だけでなく、福江島ですれ違った若者たちみんなに挨拶された。私が学校関係者でないことは明らかなのに。
夜、松本さんにその話をすると、「目上の人に挨拶するのは当然でしょう」と言われ、ショックを受けた。都市部では「見知らぬ人とは目を合わさない」「言葉を交わさない」が常識である。おそらく都市部の生徒は、先生にも挨拶しないだろう。命令されても、罰則がなければやらないのが最近の若者だ。それにひきかえ、福江の若者はなんと行儀がよいことか。
胸が痛くなるほど感動してしまった。

石田城址
※福江城蹴出門をくぐる高校生

■石田城址
[所在地] 長崎県五島市池田町1-4
[連絡先] 0959-72-6111
[料金] 見学自由

城壁を見学しつつ、北の丸跡にある五島観光歴史資料館に向かった。