長崎鼻灯台とスケアン
2009年 長崎県 景勝地 灯台オレンジロードを抜けて、長崎鼻に出た。
松本さんが「まるで月世界のよう」と話していた場所だが、どこがそうなのか、よくわからない。とりあえず灯台に向かう。近づくと、四角い灯台だった。
※三井楽長崎鼻灯台:設置は1977年(昭和52年)
遣唐使旅立ちの灯台 - 三井楽長崎鼻灯台
案内板に「遣唐使旅立ちの灯台」と書いてあるが、ちょっと言い過ぎな気もする。とはいえ日本における最初の灯台は、遣唐使船の目標になるよう昼は烽火(のろし)を、夜は篝火(かがりび)を焚かせたことだった。遣唐使と灯台は決して無縁ではないとすれば、ここ三井楽で「遣唐使旅立ちの灯台」と名乗るのは妥当かもしれない。
※四角い灯台
※灯台に見えないかも
※塔頂だけでなく、海側にも明かりがある
スケアン(石干見漁法遺跡)と月世界
案内板によると、眼前の入り江は「スケアン」と呼ばれる原始漁法の跡地らしい。入り江に石を積んでおき、潮が引いたとき、石垣の内側に取り残されたミズイカやメジナなど獲るというもの。石干見(いしひみ)とも呼ばれ、遠い南方のミクロネシア方面が発祥地ともいわれる。と言うことは、ミクロネシア方面から流れ着いた人が伝えたのだろうか。
※スケアン(石干見漁法遺跡)
とはいえ、眼前の入り江に人工的な形跡は見られなかった。干潮になれば、石垣が頭を出すのかもしれない。そしておそらくここが、月世界と言われていたところだろう(ちがうかもしれない)。岩場を見てみたい気もしたが、暗いのでやめておいた。
※月世界、というほどではないかな
時刻は18時。ビハーラ五島に、晩飯の時間に遅れることを伝えなければならないが、電波が届かない。もうちょっと人のいるところに戻らなければ。