島原鉄道に揺られて

2009年 長崎県 交通:鉄道
[WGS84] 32.84166, 130.053127 - Google Earthで開く(kml)

島原鉄道で、本諫早駅から島原駅に向かう。

日本初の鉄道開区間は新橋から横浜まで。このとき走った1号機関車は、のちに島原鉄道の開業当時も使われていた。現在、1号機関車は鉄道博物館に保存されている。
そんな歴史ある島原鉄道だが、いまは黄昏の中にあった。

本諫早駅
※本諫早駅

南半分が廃線に

多くのローカル線がそうであるように、島原鉄道も赤字に悩まされ、ついに昨年(2008年)、島原半島の南側、つまり島原外港から加津佐間を廃線にした。切符の販売機を見ると、路線の半分が使用不可になっているのがわかる。
明日は島原外港からフェリーに乗るつもりだが、この旅がもう1年早ければ、その先まで鉄道で行けたかもしれないのだ。
マイカーの普及によって、地方の鉄道やフェリーが廃線になっていくのは残念でならない。

切符の販売機
※南半分がない

運転士さんも大変だ

14時半、黄色い列車がやってきたので乗り込む。一両編成だ。
ファンファーンと警笛を鳴らしながら進む。なぜそんなに鳴らすのだろうと思ったら、遮断機のない踏み切りで鳴らしていることがわかった。警笛が頻繁なのは、それだけ遮断機のない踏み切りが多い証拠。列車の本数が少ないから、油断している人がいるかもしれない。
駅に着くたび、運転士は席を立って精算もする。出口は左右で切り替わるから、バスのように運転席に座ったまま精算はできない。運転中はもちろん、駅に止まっているあいだも働きつづける運転士さんは大変そうだ。

キハ2500形2507とキハ2550形2551
※キハ2500形2507とキハ2550形2551

島原鉄道
※運転席

有明海に沿って

ぱらぱら雨が降ってきた。こりゃ、島原は雨になるな。
本諫早からしばらくは市街地を走るが、ほどなく列車は海沿いに出た。有明海だ。ドアが開くたび、向こう側の景色が変わっていくのはおもしろかった。

島原鉄道
※ドアの向こうは田圃

島原鉄道
※雨が降ってきた

島原鉄道
※有明海に接している

島原鉄道
※もうすぐ島原

島原駅

島原駅で列車を降りる。本諫早から島原まで、運賃は1,340円。島原駅は、お城(島原城)を模したデザインになっていた。1号機関車の模型も展示されていた。2階では島原鉄道創立100周年記念写真展をやっていたが、休みだった。明日は午前10から開館するようだが、どうだろう?(→無理でした)。駅のそこかしこに、

映画「まぼろしの邪馬台国」舞台の地 島原

という貼り紙があった。そうか、地方を題材にした映画があると、こうやってピーアール活動に熱が入るんだな。

1号機関車の模型
※1号機関車の模型

島原鉄道
※お城を模した島原駅

島原
※島原駅の正面に島原城がある

島原鉄道
※翌朝に見かけた2両編成

さて、島原である。
本日の宿・民宿花月にチェックインして、荷物を降ろす。1泊しかしないので、明日はまた荷物を背負うことになる。うへぇ。日が暮れる前に島原城を見ておくとしよう。