旅行  2010年05月15日(土) の東京都:都下 にて

東京都薬用植物園 / ケシについて学ぼう

(map)

[WGS84] 35.731631, 139.434743 - Google Earthで開く(kml)

東京都薬用植物園の存在を知ったのは何年前だろう?

たぶん、飛さんの日記で知ったと思う。5月にケシの花が咲き、「ケシのミニ講座」が開かれるので、毎年行ってみようと思うのだが雨が降ったり、ウォーキングと重なったり、だるかったりして順延してきた。しかし今年は天気もよく、前日から早寝していたので、行くことができた。
植物園はいろいろ見たけど、「薬用」というテーマがあるのはおもしろかった。珍しいケシの花を見られたし、なかなか楽しめた。

東京都薬用植物園
※東京都薬用植物園

ちょっと学術的に見てみよう

東京都薬用植物園は、西武拝島線東大和市駅から歩いてすぐの場所にある。その名のとおり、「薬用」の植物を栽培している。遺伝子資源の保護という側面もあるようだ。

東京都薬用植物園
※温室内:あまり温度は高くない

ケシ講座がはじまるまで、薬事資料館と温室を見てまわろう。行列があったので並ぶと、紙を渡された。温室の植物が10個書いてあり、先頭の人が説明をはじめた。どうやら、どこかのサークルらしい。少し距離をあけて、説明を聞きながら見てまわった。「特定の植物を探す」というテーマがあると、見る目が変わる。書き出してみよう。

  • イランイランの木 ... 花から変わった臭いがする。気持ち悪くはないが、いい香りでもない。イランの人には芳しいそうだ。
  • 無憂樹 ... 仏教三大聖木(無憂樹、菩提樹、沙羅双樹)の1つ。摩耶夫人がこの木から花をとろうとしたときにお釈迦様が生まれたという。法隆寺宝物館で仏像を見たっけ。
  • ミッキーマウスの木 ... 花がミッキーマウスの顔と似ているらしいのだが、よくわからない。じぃーっと見てると、気持ち悪くなった。
  • 源平クサギ ... 白と赤の花が可愛い。花が咲いてなければ、見つけられない。
  • オオベニウチワ(アンスリウム) ... 真っ赤な苞(ほう:花弁のようなもの)が目立つ。これまた見てると気持ち悪くなる。グロテスク。
  • バニラ ... 種のさやを発酵させると香料になる。あいにく花を識別できなかった。
  • 瓢箪ウツボカヅラ ... 食虫植物の代表格。夢の島熱帯植物園の専門コーナーがあった。
  • 猫のヒゲ(クミスクチン) ... 白いヒゲのようなメシベ・オシベが伸びる。どこがヒゲ? もしかしてまちがってる?
  • パパイヤ ... 実は木の上の方になる。食用じゃないので、実が密集してなかった。
  • メコノプシス(ヒマラヤの青いケシ) ... 青く美しいケシ。

東京都薬用植物園
※見つけた10個の植物のうち9つ

東京都薬用植物園
※冷房室のメコノプシス(植えてもよいケシのひとつ)

緊張感がある植物園

ケシ・アサ試験区以外を見てまわる。いろんな植物が植わっていて、ふいにいい香りがしたりするんだけど、薬用植物と思うと緊張してしまう。まぁ、吸い込んだり、触っただけで問題があるような植物はないと思うけどさ。

東京都薬用植物園
※ロックガーデン:いろんな品種が隣接してるけど、交雑しないのかな

東京都薬用植物園
※林地:緑が深い

東京都薬用植物園
※カミツレ(カモミール):いい香りがする

東京都で唯一「ケシ」が見られるところ

敷地の東側に、二重の柵で囲まれた一画がある。鉄条が張り巡らされ、センサーや防犯カメラで監視されているのは、御法度の「ケシ」が植えられているからだ。
最近は麻薬生成のために違法栽培する事件が頻発しているが、それ以外にも自生しているところが通報されることも多いそうだ。

東京都薬用植物園
※ケシ・アサ試験区

東京都薬用植物園
※柵ごしに観賞する

東京都薬用植物園
※ケシの花:今年は寒かったので、例年より開花が遅かったらしい

毒にも薬にもなる

化学が発達した現代においても、薬用成分の多くは植物から摂られている。ケシには、モルヒネ等のアヘンアルカロイドを含み、鎮痛、鎮静薬等の製造原料になっている。大部分はインドから輸入しているが、国内でも一部を生産している。ここ東京都薬用植物園で生産される量や売価はヒミツ。とにかく厳重に管理されている。

東京都薬用植物園
※観賞用でも栽培禁止

東京都薬用植物園
※葉っぱや花びらを持ち帰ることさえ禁じられている

ケシの見分け方

ヒナゲシやオリエンタル・ポピーなど、植えてもよいケシもある。下記3つに該当したら、不正なケシの可能性が高い。自分で引き抜いたり、切ることも禁じられているので、東京都薬用植物園(042-341-0344)か保健所に通報すること。
職員さんの説明によると、慣れればすぐ見分けられるらしい。

  1. 葉や茎に剛毛がない。
  2. 葉が茎を抱いている。
  3. 葉の切れ込みが浅い。

東京都薬用植物園
※つるつる(=不正なケシ:ハカマオニゲシ)

東京都薬用植物園
※剛毛に覆われている(=植えてもよいケシ:ヒナゲシ)

東京都薬用植物園
※さて、これはどちらでしょう?(不正なケシ)

東京都薬用植物園
※この中に微細なタネ(ケシ粒)が入っている

職員さんはガイドじゃないので、説明はあまり上手でなかったが、いわゆる「本職の人」を見るのも興味深かった。こういう人が都内の植物を監視していたのか。

「毒」に興奮する嫁

薬用植物園には有毒植物のコーナーがある。なぜか嫁は、毒のある植物が大好きで、誤食すると痙攣するとか死ぬという説明にうっとりしてる。よくわからん。
植物の薬用成分を学ぶと、「覚えておけばサバイバルに役立つ」と思うんだけど、よく似た有毒植物が出てくると、手が出せなくなる。サバイバルを生き抜く知恵より、サバイバルにならないように暮らしたいね。

東京都薬用植物園
※ドイツスズラン:誤って食べると心臓停止により死亡する。日本のスズランも同じ。

東京都薬用植物園
※東大和市駅:駅前の東大和調圧水槽

東京都薬用植物園
※中井駅:帰りは二度も乗り過ごしてしまった

久々に出歩いたせいか、私が太ったせいか、足腰が痛くなった。こりゃイカン。最近、座りっぱなしだったからなぁ。暑くなりすぎる前に、また出歩くことにしよう。

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